文在寅「コロナで世界をリード」でも元慰安婦の“告発”で「緊急事態」に

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慰安婦基金10億円の存在を知らされず?

 大統領就任から3年を迎えた今月10日の会見で「防疫で世界をリードした」と得意満面だった文在寅大統領。しかし、その足元では、“慰安婦のお婆さん”が支援団体を告発するという、頭の痛い「緊急事態」が起こっていた。

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 告発をしたのは御年91の元慰安婦・李容洙氏。韓国在住のジャーナリストによれば、

「彼女は1992年に、『挺身隊問題対策協議会』(挺対協)こと現在の『正義記憶連帯』の尹美香代表に、自身が日本の従軍慰安婦として働かされていた過去を告白。そこから2人は手を取り合って、文字通り二人三脚で慰安婦問題に取り組むようになるのです」

「李さんはこれまで何度も渡米し、2015年に米サンフランシスコ議会が慰安婦像の設置を可決した際も尽力。日本大使館前で毎週水曜日に行われる『水曜集会』にも熱心に参加し、17年にトランプ大統領が訪韓した時には、晩餐会の席でトランプ大統領に抱きつき、ハグをしたことでも話題になった。慰安婦運動の象徴的な人物でした」

 そんな二人三脚で歩いてきたはずの2人だったが、今回の告発では、尹美香氏に対する批判が際立っていたという。

「その一つが、15年の日韓合意に基づく10億円の基金についてでした。これは、安倍晋三首相と韓国の朴槿恵前大統領との間で交わされたものですが、李さんは、この10億円の基金について、“尹氏は自分たちにその存在を教えようとはしなかった”と主張したのです」

 さらに水曜集会についても、

「“遠くから来て参加する学生たちから募金を集めるべきではない”“勉強の邪魔になる水曜集会に参加させるべきではない”と指摘。その上で“日本と韓国の若い人たちはお互いに交流しなければなりません。両国の若い人たちが親しく過ごさなくてはなりません”と尹氏らのやり方に異議を唱えたのです」

 それが事実なら、真っ当な意見である。

 批判はそれだけではない。

「李さんは涙を流しながら“私の誕生日会が開かれた際、集まった募金を勝手に東ティモールに寄付されたこともありました。あのお金は慰安婦のお婆さんたちのために使うべきでした”“1993年に私の著書が出版され、挺対協はそれを6500ウォンで売りました。ところが、その本は内容が間違っていたのにそのまま売られてしまった”と話したといいます。さらに“騙されるだけ騙されたし、利用されるだけ利用されてきました。こんな悔しさは誰にもわかってもらえないでしょう”と悲痛な声をあげていましたね」

 慰安婦運動の“相棒”に突如、非難され、驚いたのは尹氏である。

「尹氏や正義記憶連帯は、李さんの会見の直後からメディアのインタビューなどに登場して反論。彼らは李さんに生活支援金などとして金銭を支払った際の領収書を示し、今回の告発は李さんの記憶違いによるものだと主張しました」

 しかし、

「“元慰安婦のお婆さんを認知症扱いするのか”と、火に油を注ぐ結果に。ホームページ上で公開された領収書は90年代の日付が記された古いものばかりで、正義記憶連帯の会計処理に次々と疑惑がもたれる事態に陥っている。結果、8日には全国に約50ある慰安婦関連団体が一斉に尹氏に議員辞職を求めるに至ったとも……」

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