従軍慰安婦を巡る発言で訴えられた「親日派教授」 講義を記録した音声データの中身は

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「慰安婦」を巡る歴史認識が刑事告発される

「従軍慰安婦は売春婦だった」――。こんな趣旨の発言をしたとして、いま激しい批判の矢面に立っているのが韓国・延世大のリュ・ソクチュン社会学科教授(64)だ。

 韓国の市民団体「庶民民生対策委員会」は9月23日、虚偽事実流布、名誉毀損、セクハラなどの疑いでリュ教授をソウル西部地検に告発。10月8日には、同地検の捜査が本格化していることが報じられた。

 10月1日には同じく「正義記憶連帯」もリュ教授を名誉毀損で告訴、また慰謝料1億ウォン(約890万円)を求める賠償請求訴訟を起こしている。同団体はさらに、元慰安婦女性を当事者とする別の名誉毀損訴訟も準備中だという。「正義記憶連帯」の旧称は、「挺対協」こと「韓国挺身隊問題対策協議会」。慰安婦問題を巡り、韓国で最も大きな影響力を持つ市民団体だ。リュ教授は「正義記憶連帯」についても、講義のなかで「元慰安婦女性を利用している」などと発言していた。

 発言の余波はこれだけにとどまらない。左派与党・共に民主党のイ・ナギョン総理は9月27日、国会でリュ教授の発言を「非常に恥ずかしい」と批判。またリュ教授が長年にわたり党員として活動してきた保守野党・自由韓国党も懲戒を示唆し、リュ教授は離党を余儀なくされた。

 同月24日には、激昂した市民団体の男性(67)が研究室へ乱入する騒動も起きている。男性は各メディアのカメラが見守るなかリュ教授と激しくもみ合い、その様子がニュース映像となって韓国中に流れた。また同じ日には延世大の学生総会がフェイスブック上で、「リュ教授は学生と『慰安婦』被害者に謝罪し、大学本部はリュ教授を罷免せよ!」との声明を発表。10月10日には、正門前で学生らの「糾弾集会」も開かれている。

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