従軍慰安婦を巡る発言で訴えられた「親日派教授」 講義を記録した音声データの中身は

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「私は日本が好きな親日派だ」

 発言があったのは9月19日、延世大学社会学科の専攻科目「発展社会学」の講義中のこと。受講生と見られる人物が録音した講義の音声データをニュースメディア「Pressian」に持ち込み、延世大教授の問題発言として報道された。延世大は韓国の最高学府・ソウル大に次ぐ私大の頂点の1つであり、日本では早慶に対比される名門中の名門だ。

 問題とされた講義は、どんな内容だったのか。「Pressian」のウェブ記事(2019年9月21日付)が再録したその一部から、要点を拾ってみよう。

 リュ教授はイギリス、スペイン、オランダなどと比較しつつ、日本による朝鮮半島の植民地化について肯定的な視点を強調。それとともに、朝鮮人農民の土地収奪、労働者の強制徴用、慰安婦問題などは全てウソだとする歴史観もアピールした。また「親日派」が韓国で植民地時代の「対日協力者」というネガティブな意味を持つことを踏まえつつ、「私は日本が好きな親日派だ」「金や権力目あてに日本に媚びようというのではない。中国と仲良くするより、日本と仲良くしたほうがいいという意味だ」とも発言している。

 続いてリュ教授は「慰安婦として連れ去られた女性たちは、自発的に行ったということか」という学生の質問に、こう答えた。「いまも売春産業はあり、女性たちが働いている。その女性たちが両親に売られて行ったのか、あるいは自分で行ったのか。どちらも同じような話だ」「いまも『マナーのいい客に酒を飲ませればいい』と言われてやってみたら、そのように(売春をすることに)なる。昔だけそうだったのではない」。リュ教授は続けて、質問した女子学生に「気になるなら一度やってみたらどうだ?」と問い返した。

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