「水着グラビアは有名になるための踏み台」元グラドルが明かす業界の裏側

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接写が多くて舐め回すように撮られる

 北山さんは撮影会で初めてビキニを着た。スタイルに自信があるわけではなかったので、正直抵抗はあったが、最初に撮影してくれたアマチュアカメラマンが彼女のことを褒めてくれて、その後抵抗は薄れていった。

「撮影会をやった後、たまたま運がいいことにいきなりイメージDVDデビューが決まったんです。メーカーさんによって内容は少しずつ違いますが、出演承諾書を兼ねたNG項目リストの用紙があって、私はTバックとOバックと手ブラをNGにしていました。

 撮影では、いやらしくシャツを脱いだり、M字開脚でパンチラさせながらチュッパチャプスを舐めたりというカットがありましたが、初めてのイメージDVD作品ということで浮かれていて、そこまで嫌だという気持ちはありませんでした」

 しかし、2枚目のイメージDVD撮影時に北山さんは不信感がこみ上げる。撮影前には監督とマネージャーとスタイリスト立ち会いの下、綿密な打ち合わせがあったにもかかわらず、用意された衣装のパンツの布地の面積が明らかに小さくなっている。そして、追い打ちをかけるように、撮影時にNG項目を「これ、いけます?」と監督にもちかけられたのだ。

「半分キレ気味に『この項目はNGって伝えましたよね?』と言いました。マネージャーも同席しているのに何も言ってくれなくて『ああ、そう言えばNGだったね』という反応でした。

 現場ってヒエラルキーがあるんですよね。メイクさんやスタイリストさんたちには、監督に口出しをして女の子の味方をすると、次の現場に呼んでもらえないかもしれないという恐怖があって何も言えないのだと思います。結局私は自分で監督と交渉し、一番嫌なカットだけ写さないということで落ち着きました」

 今年の8月の終わりに、AV男優の辻丸さんが主催する「AV問題を考える会」に登壇させていただいた際、他に元AV女優さんと現役のパフォーマー兼AV女優さんが登壇していた。その2人は「NG項目を強要されたことはない」とのことだったが、現役の女優さんの方はマネージャーの手違いで台本にNG項目があった際は強く抗議し、そのシーンをカット、もう一人の元女優さんは、共演相手の男性がタバコ臭いという理由で「お前タバコ臭いんだよ!」とブチ切れて、撮影を一時中断。スタッフさんから「嫌な思いさせてごめんね」とご機嫌取りをされ、撮影の内容が一部変えられたそうだ。

 このように、聞いていた内容が違う場合、北山さんを含め、きちんと抗議できる人は強要問題に発展しない。逆に、気が弱かったり「この業界はこんなものなんだ」と思って飲み込んでしまう女性は泣き寝入りすることになるのだ。また、北山さんはイメージDVDの発売前、内容を事前にチェックし、あまりにも露骨な性表現で自分が嫌だと思う部分はカットしてもらうようにした。

「週刊誌のグラビアや写真集の撮影は今でもやりたい気持ちがあります。私はイメージDVDが嫌なんです。とにかく接写が多くて舐め回すように撮られるのがストレスで。

 写真集も出させていただいたのですが、その撮影の際は必ず『●●(スタッフの名前)髪の毛なおしまーす』と声がけがあり、勝手に体を触られたり嫌な思いをすることはありませんでしたし、写真集や週刊誌のグラビアはイメージDVDとは全く別物で、芸術的センスがあると思っています」

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