ヤクザに銃撃されても死ななかったテコンドー協会「男・金原」会長の「血と骨」人生

スポーツ 週刊新潮 2019年10月3日号掲載

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 世界は常に新たな「スター」を求めている。その渇望を満たすべく、格闘技界に濃いキャラが現れた。拳闘界の「男・山根」に続き、今度はテコンドー界に「男・金原」参上。物見高いネット民、狂喜乱舞――。その強烈な風貌の期待を裏切らない「血風録」を繙(ひもと)く。

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 平将門の首は自らの胴体を探しに東へと飛んでいった。源義経はモンゴルに渡りチンギス・ハーンとなった。ウォルト・ディズニーは実はまだ生きている……。

 偉人には少なからず伝説がついて回る。そして現在、テコンドー界の立志伝中の人物にはこんな伝説が流布されている。

「ヤクザに拳銃で背後から2発撃たれたものの、自分で車を運転して病院に行き、何事もなかったかのように社会生活に復帰した」

 往時の東映ヤクザ映画を髣髴(ほうふつ)とさせる逸話である。とてもカタギの人間の伝説とは思えないが――。

〈山根明を思い出す!〉

 目下、このようにネットの世界は騒然としている。格闘技界に「新星」が誕生したのだ。

 全日本テコンドー協会会長の金原昇氏。

 1954年生まれの彼は、日本中がラグビーW杯に注目するなか、スポーツ界のもうひとつの「旬な話題」として耳目を集めている。

 昨年、格闘技界に“颯爽”と現れた、アマチュアボクシング界のドンにして、「その筋」との関係が取り沙汰されながらも怯むことなく我が道を突き進み続けた山根明・元日本ボクシング連盟会長。その独特の風貌や、「男・山根」の自称が話題を呼んだ。

 先の「拳銃伝説」の持ち主である金原氏も、やはり見た目のインパクトを含め、山根氏に勝るとも劣らない「存在感」を放っている。そんな彼にスポットライトが当たったのは“選手ファーストではない”と、選手たちが反旗を翻した強化合宿ボイコット騒動がきっかけだった。

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