設立111周年「全国老人福祉施設協議会」でパワハラ騒動 コンプラ担当役員が部下に「バカ」
トイレットペーパーを「拾え」
証言してくれたのは、さる老施協関係者だ。
「問題になっているのは、17年8月にやってきた70代の常務理事です。もともとメーカー出身で、そこに関連した福祉団体からうちに来たと聞いています。不正支出があった組織を律するつもりなのか、来た当初から職員に対して偏見があるようでした」
この関係者によれば、ターゲットとなった職員は複数いて、
「これまでに『机を叩きながら“バカ”と罵られた』、『意見を述べたら配属転換をちらつかされた』とか、『“俺に気配りがないと一生ヒラだ。辞めさせられたいのか”と恫喝された』といった声が上がっています。なかには『廊下に落ちていたトイレットペーパーの切れ端を“拾え”と足で指示された』なんて人も……」(同・老施協関係者)
こうした行為のなかでもきわめつけは、“パワハラのでっちあげ”だと関係者は言う。
「きっかけは18年秋に、若い職員の子が『辞めたい』と言い出したことでした。職員は長く続けている人もいれば、すぐ辞めてしまうケースも少なくないんです。ところが常務理事は、勤続10年ほどのベテラン女性職員2人のいじめが辞職の理由だ、と言い出した。そこからは2人に対しての態度が、さらにひどくなり……」
本人たちにしてみれば、身に覚えのない言いがかりである。ところが、女性職員2人のパワハラ疑惑が、コンプライアンス委員会に諮られることとなった。結論は“シロ”。つまり、女性職員2人によるいじめはなかった、と。しかし、
「常務理事は『確証が得られなかった』と、無実を認めようとしないんです。それを心の内にしまっておくならまだしも、つい先日も公の会議の場で、パワハラはあったといわんばかりの発言をしていました。もちろん疑惑が向けられた2人への態度は依然として改められず、そのうち1人は心を病んでしまいました」(同・老施協関係者)
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