“陛下は靖国を潰そうと…” 不敬発言流出はクーデターという「靖国神社」の権力闘争

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出来レースの気配

 これ以外にも、皇太子殿下および妃殿下に言及した発言もあり、「不敬」の謗(そし)りを免れないとして炎上したのである。

「10月5日には、小堀宮司が宮内庁に赴き、直接、謝罪する事態に発展しました」(宮内庁担当記者)

 確かに、先の発言を見る限り、小堀氏の謝罪は当然であろう。だが今回の騒動の裏には、「不敬問題」に留まらない、より深刻な靖国神社の「暗部」が関係しているのだという。

「もちろん、小堀宮司の『不敬発言』を擁護することはできません。ああやって報じられてしまえば元も子もない。でもね、これは多分にクーデターの要素を孕(はら)んでいるんですよ」

 と、物騒なことを打ち明けるのは靖国神社の関係者だ。

「というのも、今回の騒動はタイミングといい、その後の展開といい、小堀宮司を陥れようとしたものと言わざるを得ないんです。繰り返しになりますが、小堀宮司の発言を擁護する気はない。しかし一方で、『靖国神社という組織』の観点から考えた場合、内部の会議の内容がダダ漏れになっていいはずがありません。不敬は不敬、音声データの流出は流出、それはそれ、これはこれです。ところが、靖国神社の内部では流出させたと推察できる職員が判明しているというのに、その人物への処分は検討されなかったというんです」

 靖国神社の事情を知る、神社界の関係者が後を受ける。

「『週刊ポスト』の記事が出た直後、ある総代が小堀宮司のもとを訪れ、今回の音声データ流出は『公益通報』に当たるから、流出させた職員に懲戒処分を下してはならないと、釘を刺すように『警告』しています。すると、これを『錦の御旗』にするかの如く、その直後に音声データ流出に関する内部調査報告書が作成された。つまり、流出させた職員を処分しないという既成事実を築き上げた上で、それを待っていたかのように調査報告書が作られたわけです」

 何だか「出来レース」の感が漂ってくるが、

「しかも調査報告書で、限りなく『流出犯』に近いと認定されたのは『徳川グループ』の職員でした。要は徳川グループが小堀宮司の転覆を画策し、その『実行犯』がバレそうになって、そいつを絶対に守らなければいけないと考えた上での『不処分の出来レース』なのではないかと目されているんです」(同)

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