続く「富田林署」からの逃走劇 「大阪府警」大捜査網は穴だらけ

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 大阪府警が敷いた大捜査網をかいくぐり、樋田淳也容疑者(30)は逃走を続けている。強制性交、強盗致傷、窃盗……、いくつもの事件を起こし、犯罪のデパートのような危険人物を、いつまで野に放ったままにしておくのか。

 8月12日、樋田容疑者は弁護士との接見後、面会室のアクリル板を蹴破り、富田林署を脱け出て、行方を晦(くら)ました。

 府警担当記者が解説する。

「富田林署近くのアパートで赤い自転車を盗み、約6キロ北の羽曳野市で乗り捨てている。さらに今度は、松原市の実家近くで黒いミニバイクを盗むと、それを使って、ひったくり事件を立て続けに4件起こした。奪った現金で食料などを調達し、逃走を続けていると見られています」

 そもそも、富田林署には、5月25日から逮捕勾留されていたという。

「樋田は若い女性をターゲットにした事件を繰り返していました。5月5日、女子大生やアルバイト女性ら3人が時間を置かずにひったくりや傷害の被害に遭い、防犯カメラの映像から樋田が浮上した。そして、レンタルしていたガレージを捜索したところ、次々と他の事件の犯行を裏付ける証拠品が見つかった。結果、28歳女性に対するひったくり、24歳女性への強制性交、さらに、25歳女性への強制性交未遂などの犯行にも及んでいたことが判明。計4回逮捕され、富田林署に留め置かれていたのです」(同)

 一体、樋田容疑者とはどのような男なのか。

 実家近くの住民によれば、

「清掃センターで働いていた父親は十数年前に亡くなり、実家にいま住んでいるのは腰を悪くして車椅子生活の母親と大学生の妹。一つ上の兄は介護の仕事に就いて家を離れた。最近、本人は見かけなくなっていた。刑務所を出たり入ったりしていたのと違うかな。以前、“逃げよった!”という叫び声が聞こえてきたから外を見てみると、20人くらいの警官に自宅を囲まれ、淳也が屋根によじ登って逃げて行きよった。昔から、逃げるのは得意やったというわけや」

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