続く「富田林署」からの逃走劇 「大阪府警」大捜査網は穴だらけ

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盗み癖

 樋田容疑者が悪事に手を染めるようになったのは、高校入学直後からだった。

「小学生のときには、お兄ちゃんと一緒にボーイスカウトに入ってました。中学生になっても不良というわけでもなく、基本、お調子モンでした」

 と明かすのは、小、中学校の同級生。

「友だちの気を引くために何人も引き連れて、お菓子やジュース、たこ焼きとかを奢ってた。1日数千円にもなってたから、“あのカネ、どうしたんやろ?”って話題になった。どうやら、祖母の家からくすねていたらしい。盗み癖は、子どものときから。地元の工業高校の1年のとき、自動車泥棒で捕まり、少年院に入ったと聞きましたわ」

 それからは、転落の人生だった。

 前出の記者が続ける。

「お好み焼き屋でアルバイトをしたことがある程度で、ほとんど働いたこともなく、盗んだ家電やバイクを売り捌いて稼いでいた。実は、窃盗の罪で服役した大阪刑務所を、この4月に出てきたばかりだった。現在、大阪府警は3千人態勢で、犯罪常習者である樋田の行方を追っている。立ち寄りそうな漫画喫茶やサウナなどにローラーをかけていますが、捜査網が穴だらけなのか、未だに発見できていません」

 大阪府警は札付きの性犯罪者を逃がしておきながら、その後、9時間も周辺住民に知らせていなかった。

 一向に逮捕もできず、いつまで不安に慄(おのの)かせるつもりなのか。

週刊新潮 2018年8月30日号掲載

ワイド特集「黙ってられるか」より

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