記者を「あんた」呼ばわりする男 麻生財務相は なぜ人を不快にさせるのか

国内 政治 2018年5月15日掲載

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「企業人」としての経歴を持つ麻生大臣

「年下の上司が年上の部下を『あなた』や『君』と呼べば問題でしょう。派遣社員や業務委託の方々も同じ職場で働く仲間ですが、直接の雇用主は違います。対等なパートナーですから、いくら課長が“人生の先輩”だとしても、派遣社員の方々に『あなた』や『君』と呼びかければ、これも相当の人たちが違和感を覚えるようになりました。こうした流れを背景に、少なからぬ有権者が麻生大臣の2人称に引っかかるようになってきたのではないでしょうか」(同・前川氏)

 麻生大臣は学習院大学を卒業すると麻生産業に入社。麻生セメント(現・麻生)の社長や、日本青年会議所の会頭などを歴任する。つまり、れっきとした「企業人」だった経歴の持ち主だ。

「麻生大臣を、日本における旧来型経営者の典型と見ることも可能でしょう。そうした経歴を持つ政治家が、無意識の固定観念を持ちながら、セクハラ問題という新しい問題に対処しているわけです。この皮肉は財務省だけの話ではありません。厚労省では働き方改革を担当するキャリア官僚が、長時間残業に従事しています。こうしたマンガのような状況は、やはり民間より官に顕著だと思います。常に時代の変化や競争にさらされている民間のほうが進んでいるわけですが、有権者が麻生大臣を選挙で選んでいるのも事実です。麻生大臣が日本型のリーダーシップに富んでいることも否定できません。与党の問題は看過できませんが、野党の国会運営にも腹が立つ有権者は少なくないでしょう。そのため野党の有名政治家より、麻生大臣を評価する人がいたとしても不思議はないのです」(同・前川氏)

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