3時間の眠りでも大丈夫という「濃縮睡眠」――カギは血流! 脳疲労の改善方法

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だれにでも可能

〈だが、言うは易し、行うは難し、ではないのか。試みに、松本さんの指導を受けた何人かの多忙な紳士に、睡眠の現状を聞いてみた。

「以前は6時間ほど寝ても、昼間に眠くなったり、集中力が途切れたりしました。今年1月から指導を受け、いまは4時間ほどの睡眠なのに昼間眠くなることはまずありません。アプリで自分の睡眠の質を計測すると、最近は以前と違って、一気に眠りが深くなっています。忙しくて2時間しか寝なくても、次の日にしんどくなりません」

 と、会社を経営する前川明海さん(50)は言う。

「骨格矯正で姿勢が改善され、疲れにくいからだになったのに加え、頭蓋骨マッサージで脳の疲れがとれているのでしょう。また、就寝前1時間はPCやスマホの使用をやめて紙の本を読み、周波数528ヘルツの音楽を流すようにしています」

 むろん、骨格矯正の代わりに自分でストレッチをしてもいいわけだ。印刷会社を経営する前田明良さん(49)=仮名=は、

「毎日いまの悩みを書き出し、その横にポジティブな言葉を書いてから最初に書いた悩みを消していて、結果、“〇〇を達成したい”など前向きな課題を書くことが増えてきました。夜は開脚して上半身を前屈させるストレッチを欠かさず、これによって心身ともにリラックスできています」

 その結果、以前は7時間ほど寝ていたのが、

「いまは毎日4時間。しかもすっきり起きられます。趣味の読書の時間も大幅に増えました。寝る前2時間はお酒を飲まないように指導されているので、その2時間と、朝も1時間以上早く起きるようになったので、その時間にも読みます」

 税理士法人経営の山本泰三さん(50)=仮名=も、骨格矯正などのほか、

「睡眠の理論を学び、脳疲労をとる努力をし、3カ月ほどで4時間睡眠でもすっきり起きられるようになりました。“眠りのサイクルは90分”という説もウソだとわかった。日常的にもお酒を飲むときは同量の水を飲み、寝る前にヨガのキャット&ドッグのポーズをとったり、開脚ストレッチをしたりしています」〉

 私は元々長く寝るほうで、平日で8時間、休日は12時間以上寝ることもありました。そんな私がいま、濃縮睡眠を実現し、日中の時間を有効活用できています。クライアントさんも、3カ月ほどで睡眠時間を3時間ほど短くできている人が多く、しかも、みなさん気軽に実践できています。

 読者のみなさんも、できることから生活に取り入れ、仕事やプライベートに生かしていただければと思います。私にできたのだから、だれにでも可能です。

 ***

松本美栄(まつもと・みえ)
睡眠セラピスト。姿勢美矯正サロン「プロスパービューティー」オーナーセラピスト。自身の睡眠の悩みを解決するため、試行錯誤の末、睡眠の質と効率を高めた「濃縮睡眠」の技術を開発。その後、改良を進め、多忙なエグゼクティブらに評判を呼んでいる。

週刊新潮 2018年4月26日号掲載

特集「『脳疲労』を改善! 3時間の眠りでも大丈夫という『濃縮睡眠』」より

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