淑女5人に1人が困っている「カンジダ」の大きな誤解

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サイン、治療法は

 ちょっとした体調の変化に付け込み、日和見菌は容赦なく襲いかかる。日頃の暮らしでは、どんなサインがあるのだろうか。

「初期症状としては、おもにかゆみとカッテージチーズ状のおりものです。これを放置しておくと、膣内がおりもので一杯になったり、外陰部が炎症で赤く腫れたり、皮膚がふやけて白くなってしまうなどの症状に進みます。さらには炎症の範囲が、肛門や脚の付け根にまで広がることもある。私の患者さんでも、誰にも相談できないまま放っておいたり来院をためらっていた方がたくさんいますが、そもそも性病ではなく、思い悩む必要はまったくありません」

 実際の診察はというと、

「一目見て膣カンジダだと分からない時は、細菌培養検査を行います。病院で菌を採取して検査所に送れば、結果は3日くらいで判明する。膣カンジダだと分かったら、医療用の膣坐薬や痒み止めクリームを処方します。大体は膣坐薬を1週間使用すれば治りますが、糖尿病の患者さんは、尿にカンジダ菌の好物である糖分が多く含まれるため、長引く場合もあります」

 いずれにせよ治療中は、

「ビタミンを摂取しよく睡眠をとって、免疫力を上げることです。『1週間は性交渉をしない』『アルコールや甘味を控え、血糖値を上げないように』ともアドバイスします」

 それでも、実に半数以上が再発するというのだ。

「皆さん、たいてい3カ月後ぐらいに再来院することが多い。というのは、発症直後は生活習慣に留意していても、3カ月もたてば元に戻ってしまうからです」

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