やめられない〆のラーメン、体内の「カビ」が欲しているから? その改善法

ライフ週刊新潮 2018年1月4・11日号掲載

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大腸のカビが「がん」「認知症」の原因だった――ファストロ滋子(下)

 前回お伝えしたのは、腸で繁殖したカビが引き起こす、恐るべき悪影響の数々である。「第2の脳」とも呼ばれるこの器官をカビから守るためには、どうすればいいのだろうか。腸内改善やデトックスに関連した予防医療に取り組む歯科医のファストロ滋子氏が解説する。

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 腸のカビの繁殖を抑えるポイントは、カビが住みにくい環境を作ること。まず腸内にカビが住む場所を提供しないことです。

 腸内には数百~1000種、100兆個もの細菌がいるとされ、重さ1~2キロになり、便の半分は細菌とその死骸だといいます。腸内細菌は善玉菌、 悪玉菌、それらの勢力が強いほうにつく日和見菌に大きく分かれ、絶えず“領地争い”を繰り広げています。カビはこのうち日和見菌に該当し、善玉菌が少ないと、その領地を奪ってしまいます。

 善玉菌の代表は、乳酸菌やビフィズス菌、酪酸菌などですから、これらの摂取を心がけることが大切です。また、日本が誇る発酵食品にも、善玉菌が多くふくまれます。みそ、醤油、こうじ、ぬか漬け、納豆、酒かすなどです。

 こうした腸内フローラを改善してくれる有益な微生物をプロバイオティクスと呼びます。一方、プロバイオティクスのエサとなって、その働きを助けてくれる物質をプレバイオティクスと呼び、こちらの摂取も重要です。オリゴ糖や食物繊維がその代表で、食物繊維は野菜、穀類、海藻、寒天、きのこ、こんにゃくなどに多くふくまれます。

 伝統的な日本食を食べていれば、プロバイオティクスもプレバイオティクスも自然にとれますが、 よく噛んで食べることは大切です。唾液には消化酵素がふくまれ、噛んで唾液を出すことで消化が助けられます。咀嚼不足や胃酸不足で食べたものが未消化のまま腸に送られると、腸に負担がかかって炎症の原因にもなります。抗生物質の服用によっても、善玉菌は死滅してしまいます。

〆のラーメンを食べたい人は要注意

 次にカビにエサをあたえないことです。カビは糖が大好きで、糖を栄養として増殖するので、糖質の摂取を控えることが大切です。

 しかし、カビの糖への欲求は想像以上にすさまじい。糖質を控えようとしても自制できない人が多いですが、原因はカビだと思っていいでしょう。食後に甘いデザートを食べるのを我慢できない人、飲んだあとで〆のラーメンを食べずにいられない人は、それをカビが欲している可能性が高いということです。

 続いてカビを菌糸に変化させないことです。カビは生育環境のpHの変化に合わせて状態を変え、適応しています。具体的にはpHが低いときには酵母の状態ですが、pHが高いと菌糸に変化する習性があります。pHを適切に保つためにも食物繊維が有効です。

 口のなかのカビについても、もう一度指摘しておきます。難治性の歯周病がある人には、必ずといっていいほどカビがあり、カビが口腔内で悪さをしていれば、腸内にもいると予想されます。ですから口腔内の環境を整えることも大事です。

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