青森県はなぜ早死にするのか カップ麺売り場は野菜の4倍、「野菜は食べてる」けど漬物

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りんごは食べない

 ところで、りんごは食べないのか。スーパーの売り場もすごい。カップ麺売り場が野菜売り場の4倍はあるのだ。焼酎売り場も広い。従業員(60)に聞いた。

「減塩商品なんてほとんど売れません。市が勧めるので“だし活コーナー”も作ったけど、目標の半分も売れない。カップ麺はよく売れますね。毎週、新商品が入ってきて、従業員もみんな店の裏で食べてます。缶コーヒーも売れて、安い品の箱買いが目立ちます」

 そして、こう添えた。

「農業してたときは、昼はカップ麺、おやつに、あんぱんを食べていました」

 この人たちは野菜もりんごも食べないのか。りんご農家に聞いてみると、

「えっ、野菜? 漬物を食べてますよ。りんごはあまり食べないね」

 さらに南部の平川市では、食生活を改善したという高齢女性に出会った。

「私の母は、しょっぱくても少しでも食べろ、と食べさせていましたが、食生活の改善後に以前の食事を食べたら、しょっぱすぎて食べられませんでした」

 この地域に希望がないわけではない。弘前大学大学院医学研究科長の中路重之氏は、岩木健康増進プロジェクトを指摘する。

「弘前大学と弘前市などが一体となり、寿命が短いといわれた旧岩木町、いまの弘前市岩木地区の住民の生活習慣改善を目指して企画され、運動教室、栄養教室などを行ってきたのです」

 そのプロジェクトのリーダーたちによると、

「津軽の人は頑固で、自分は大丈夫だと思っていますが、いざ自分の身になると、死にたくないと思う人が多いですね。健康意識の改善前はみそ汁の塩分濃度が高い人で1・9%もあり、適正な0・8%まで下げるのには相当苦労しました」

 健康意識の低さに悩まされながらも、弘前市では改善の兆しがみられるとか。

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