野放しにされていた小児性愛者、出所後の犯罪を告白 「私はやる」「プログラムを受けさせて」

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今もスマホに「めぐ」の写真

 今回の植木取材にも立ち会った河合氏が、戸惑いながら語る。

「植木氏の放つ強烈な臭い、そして見たこともない異様なゴミ屋敷。久しぶりに会った彼は、いよいよ孤独を深めているように感じました。もちろん、彼の話は身勝手極まりないし、自己を正当化しようという主張ばかりです。一方で、彼をこれまでのように放置しておくことが正しいかは甚だ疑問です。何も対処しなければ、本当にいずれ彼はまたやってしまうであろうと感じました。それは社会にとっても不幸なことです」

 再犯予告の最後に、植木はスマートフォンに保存した10歳当時のめぐちゃんの写真を見せ、こう言った。

「これも自分を慰める道具。めぐは今年23歳。今の彼女に興味はありません」

 間違いなく言えるのは、既に「罪」を重ね、自他ともに認める異常な小児性愛者が野放しにされていたこと。そして、今後の矯正の可能性も心もとないこと。警察庁の最新の調査によると、12歳以下が被害者の暴力的性犯罪認知件数は16年の1年間で989。一日3件弱の計算となる。

 おそらく「植木」は、世田谷にだけいるのではない――。

週刊新潮 2017年9月28日号掲載

特集「『10歳女児誘拐事件』から13年 幼女愛好男が『私はまた必ずやる』」より

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