野放しにされていた小児性愛者、出所後の犯罪を告白 「私はやる」「プログラムを受けさせて」

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私の「思う壺」

 ノンフィクション・ライターの河合香織氏は、植木による「10歳女児誘拐事件」を取材し、07年に『誘拐逃避行』(新潮社、後の文庫版では『帰りたくない―少女沖縄連れ去り事件』)を上梓。植木のいう「めぐ」とは、作中での女児の仮名である。

 沖縄に誘拐した女児に対し「三十数回した」(植木)という猥褻行為を、「成功体験」と語って恥じない彼は、

「それ以降、社会との接点を断ち切る、つまり小さい女の子と出会う機会をなくすために、仕事もせずアパートに引き籠もることにしたんです。ゴミで外界と遮断して。ところが、今年の8月、あまりの汚さと異臭でクレームが出たらしく、区役所から出ていってくれと言われた。でも、アパートから出ていくことは、外界を遮断していたゴミの壁が取り払われ、私にとっては社会に放り出されることを意味する。それに、引っ越し先として新たな施設を紹介されましたが、ネットで調べたらその近くには天然温泉があるんです。そこは9歳まで混浴できることになっている。ある意味、私の『思う壺』ですよね」

 アパートから出たくないのに引っ越し予定の近所にある温泉の混浴年齢制限を調べ、「思う壺」などと述べる植木は、倒錯した身勝手な自説を唱え続ける。

「だから8月22日、警察に『自首』したんです。引き籠もっている間、私は銭湯とか温泉の湯船や脱衣所が盗撮され、女児の性器が映っているダイジェスト動画、それぞれ20分くらいのもの3本と、他にも女児の裸が映った昔のテレビの動画などをiPadに保存し、所持していました。これらの動画は児童ポルノ所持にあたるはずで、私を逮捕してほしいと言ったんです。動画が入っていたiPadと、パソコンも提出しました。でも、警察からは音沙汰がなく、アパート退去期限の9月8日が迫ってきた。本当に私を逮捕してほしい。そして、性犯罪の受刑者として、めぐの時には施(ほどこ)されなかった『性犯罪者処遇プログラム』を受けさせてほしいんです。じゃないと、確実に私はやりますからね」

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