「産むの?」発言でお役所を追及するNPOの“正義” 成果アピールのための会見

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〈生活保護申請者に「産むの?」 担当職員発言 市原市が謝罪〉(朝日)

〈妊娠女性に「産むの?」生活保護申請 受け付けず〉(日経)

〈生活保護申請女性に中絶ほのめかす〉(産経)

 さる9日の朝刊各紙には、こんな見出しが並んでいた。

 フィリピン国籍の40代女性が1月、妊娠して仕事を続けるのが困難になり、生活保護を申請すべく千葉県市原市の福祉事務所を訪問。その相談窓口では女性職員が驚いて「産むの?」と口にし、また「(母国では)中絶はやってないの」との発言があったとされ、2月下旬に役所側は謝罪し、あわせて申請を受理──。大略そんな内容で、労働問題などに取り組むNPO法人「POSSE」が8日に厚生労働省で会見し、明らかにしたものだった。

 全国紙記者の話。

「当事者の女性は出席せず、代わりに談話が配られました。それらの資料によれば、窓口職員の発言があったとされるのは1月16日。女性が『子供をおろせというんですか』と問い質すと、職員は『そこまでは言わない』と答えたというのです」

 談話の中では、

〈お腹(の子供)のお父さんを探してとか、自分でやれることを全部やってからまた来てって言われました〉

 とも綴られていた。

「女性は2月9日に事務所を再訪したものの、やはり申請には至らず。一旦引き揚げて同日、POSSEのメンバーを伴って出直したところ、申請が受理されました」(同)

 その後、2月28日には四たび事務所を訪れ、1月16日の「不当な対応」について非を認めた役所側から謝罪を受けたというのだ。

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