金正男のディズニーランド訪問、密入国情報をリークした「正恩の母」

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 日本で一躍、その名が知れ渡ったのは、ディズニー観光のために密入国を図った事件なのは間違いない。挙げ句、後継者争いから外れ、クアラルンプールでの悲劇に繋がることになる。実は、密入国情報をリークしたのは、金正恩委員長の母親だった。

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 2001年5月1日の午後3時半ごろ、金正男氏ら一行4人がシンガポールから日本航空のビジネスクラスで成田空港に到着した。入管では、事前に情報を得ていた係官が待ち構え、すぐさま身柄拘束。胖熊(パン・シオン)という名義でドミニカ共和国の偽造パスポートを持っていた金正男氏は、来日の目的を“ディズニーランドに行きたかった”と明かした。

 金正男氏の側近が明かす。

「実はあの時期、次期後継者としての帝王教育がほぼ終了し、あとはいつお披露目をするかというタイミングでした。日本へは、息抜きのために、奥さまと息子、通訳兼身の回りの世話をする女性と一緒に遊びに来たのです。のちに彼は、正恩の母親の高英姫が朝鮮総連の許宗萬副議長(当時)を通じ、日本側に自分が来日することを洩らしたと憤慨していました」

 長男の金正男氏の母親は成恵琳という元女優で、三男の金正恩委員長とは腹違いの兄弟になるのはご存じの通りだ。

 早稲田大学の重村智計名誉教授によれば、

「確かに、正恩を後継者に据えたい高英姫が正男を追い落とすために仕掛けたと言われている。ただ、正男はそれ以前にも度々来日していたが、公安当局は知らないふりをして泳がせていました。このときは、連絡ミスなどの手違いが生じ、入管の係官が捕まえてしまったのです」

 さすがに北朝鮮といえども、他国への密入国が発覚した人物を最高指導者の地位に就けるわけにもいかない。そのため、正男氏は世襲レースから外れたというのが衆目の一致するところだ。

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