ノーベル賞「天野教授」がノー“メ”ル賞授与 銀座クラブで講演

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 今年も来月3日の医学生理学賞を皮切りにノーベル賞受賞者が順次発表されるが、受賞で一躍“時の人”ともなれば、公私多忙の様は、想像を絶するものがあるようだ。

 14年に物理学賞を受賞した天野浩名古屋大教授(55)は、いまもお忙しい。

 まずは9月1日の晩。その姿は、銀座の有名クラブ「俱楽部あし田」にあった。

 常連客の話。

「天野さんは2年前に知り合いの大学教授に連れられて来店して以来、上京する折にはたまに来ていますけど、この日は客としてではなく、講演をするために来たんです」

 ご専門のLEDならぬ、ネオン輝く銀座での講演会とは風変りである。

「店の開店40年記念パーティーの目玉として、芦田ママが頼んで実現したんです。会は19時から始まり、客は45人ほどで満員状態。天野さんもドンペリを飲みつつ、自身の研究の苦労話から、大好きな日本酒や漫画の話まで、快活に語っていましたね。お客さんからの質問にも気さくに答え、講演後はママとも楽しげに話していました」(同)

 途中、80歳を超える常連客3人に天野教授が「ノーメル賞」を授与するというユーモラスな一幕も。

 そして翌日。今度は文京区内のホテルで開かれた「照明学会創立100周年記念祝賀会」に出席。聞きなれぬ名のこの学会、照明技術の発展と普及を目的とした一般社団法人で、天野教授は名誉会員なのだ。

 会場には、天皇皇后両陛下のお姿があった。

 学会関係者が言う。

「うちは長い歴史のなかで、昭和天皇に電気スタンドを献上するなど皇室とのかかわりが深く、今回宮内庁を通じてお願いし、実現しました。あのビデオメッセージが出る大分前の要請でしたので、おいでになれるのか心配でしたが……」

 両陛下のご滞在時間は30分ほどだったが、

「天野さんは皇后さまから『大変いいものを作られましたね』と声をかけられ、緊張しつつ笑顔を見せていました」(同)

 さすがに、前夜のようにはいかなかった――。

週刊新潮 2016年9月15日号掲載

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