野口みずき 年収1億の高橋尚子の背中を追う引退後の「リア充レース」

スポーツ週刊新潮 2016年4月28日号掲載

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テレビやイベントに引っ張りダコの「Qちゃん」こと高橋尚子(43)

 2004年にアテネ五輪の女子マラソンで優勝し、日本女子陸上界に史上2つ目の金メダルをもたらした、野口みずき(37)が引退を表明した。今後はテレビやイベントに引っ張りダコの「Qちゃん」こと高橋尚子(43)が先行している“リア充”レースで、先輩の背中を追うことになる。

 身長150センチと小柄ながら、両腕を前後に振って身長以上の歩幅で走る独特のストライド走法で栄冠を掴んでから12年。野口は4月15日の引退会見で、

「実業団に進む時に立てた『足が壊れるまで走りたい』という目標通り、思う存分走り切れた。幸せな陸上人生。とても清々しい気持ち」

 と、競技生活を振り返った。今後は未定としたが、運動部記者によれば、

「当面は所属する医療機器メーカーの女子陸上競技部のサポートに当たるようです。将来的にはQちゃんのようなタレント活動を始め、指導者やマラソン中継の解説など、経験を生かした仕事が期待されています」

 世界の頂点を極めた野口だけに、今後は仕事のオファーが殺到すると見られている。そんな野口のお手本となるのが高橋だ。大手広告代理店関係者が解説する。

「Qちゃんの最大のウリは、日本の女子陸上選手として初めて金メダリストになったというブランド力に加え、明るく親しみやすいキャラクターにあります。昔もいまも、老若男女を問わず好感度が高いですね」

 これまで高橋がCMに出演したのは、明治乳業、大和証券グループ、ヤマダ電機などおよそ11社。それにスポンサーを加えると、契約先は20社近くに達する。

「CMのギャラは1本3000万円以上。スポンサー契約なら1年で最低1000万円、最高で5000万円というところです」

 加えて彼女には、1レース200万円という市民マラソンのゲストランナーや、1回30万~40万円というマラソン解説の依頼も少なくない。高橋は昨年、ゲストとして12レースほど招かれた他、6つの大会で解説を務めている。計算すると年収は1億円を下らない、歴とした“リア充”であることが見て取れる。

■努力の人

 そんな高橋の背中を追う野口だが、先の広告マンの見方はあくまで厳しい。

「世間では“女子マラソンイコールQちゃん”とのイメージが定着しており、同じ金メダリストであっても野口のインパクトは弱い。Qちゃんみたいにキャラが確立しているわけでもないので、CMタレントとしてもどんな業種や商品が向いているのか掴みにくい。スポーツ用品ならQちゃんが優先されるでしょうし、“みちのく爆走娘”と呼ばれる福士加代子(34)のようなキャラの濃い現役選手もいますから……」

 野口のタレント路線は難しそうだが、一方で彼女には解説や指導者が向いていると見る関係者は少なくない。陸連幹部もその1人だ。

「野口は典型的な努力の人。現役時代は膨大な数のレースを見て研究を重ねて、綿密に作戦を練っていました。ランナーの目線だけでなく、レース自体を客観視する力があります。喋りの経験さえ積めば、フィギュアスケートの荒川静香のように、専門的な分析を分かりやすく視聴者に伝えられる解説者になるでしょう」

 高橋の恩師で「佐倉アスリート倶楽部」の小出義雄代表(77)はこんな意見だ。

「野口は面倒見が良い性格で、若手から慕われていると聞いてるよ。テレビに出たりするより、後輩の愚痴を聞いてあげたり、アドバイスをして選手を育てる方が向いていると思うなあ」

 稼ぎには大きく差がついても、“名伯楽”の素質は高橋以上だそうだ。

「ワイド特集 浮世にも活断層」より