小保方晴子『あの日』で印税3500万円超? 濡れ手に粟の大儲けは許されるのか

社会2016年3月10日掲載

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騒動の裏に怪しいバイオベンチャー

『あの日』は、小保方氏という特異なキャラクターが改めて印象づけられる一冊だといえるだろう。

 しかし、「STAP細胞事件」には、それでは片付けられない裏がある。小保方氏のエキセントリックな性格が引き起こした偶発的な事件ではない。むしろ「小保方騒動」は目くらましに過ぎないというのが、小畑氏の従来からの見解だ。

 前述した『STAP細胞に群がった悪いヤツら』で小畑氏は、STAP細胞をめぐる一連の騒動の背後で、小保方氏の出身研究機関や恩師と関連が深かったバイオベンチャー企業が、不可解な増資を行なっていたことに着目。そこにインサイダー疑惑を見いだしている。

 それはまさに、ライブドア事件の温床となったかつてのITバブルと同じ構図だ。当時はネットが万能であるかのような夢を振りまくだけで、IPOなどにより市場から巨万の富が転がり込んだが、現在では再生医療の基礎研究上のちょっとした成果をベースにベンチャー企業を立ち上げれば、お金が入ってくる。さらに、巨額の科学技術関連の国家予算をぶんどることも可能だ。

 そうした資金を狙った科学者、官僚、金融マン──、まさに産官学三つ巴の暗闘、これこそがSTAP細胞事件の本質だ。小保方氏の奇矯さや高額の印税ばかりに目を奪われてはならないと、小畑氏は警鐘を鳴らす。

デイリー新潮編集部

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