プーチン大統領が手にしたウクライナを機能不全に追い込む“最強の切り札”…最大の焦点はゼレンスキー大統領の“生殺与奪の権”を握るトランプ大統領の思惑

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 前編【「プーチン大統領」が高笑いするトランプ政権の露骨な“反ウクライナ”転換…ロシア「制裁見送り」、虎の子「ドローン攻撃」にも暗雲でゼレンスキー大統領の絶望】からの続き──。TBS NEWS DIGは10月23日、「米・ウィットコフ特使 ロシア・プーチン大統領を『人道主義者』と称賛 与党・共和党内からも非難相次ぐ」との記事を配信した。ウクライナ軍に入って戦闘に参加していたアメリカ人男性が2022年からロシアに拘束されていたのだが、トランプ大統領がプーチン大統領に接近したことで解放されたのだ。(前後編の後編)

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 ウィットコフ特使はプーチン大統領と会談すると、「あなたはトランプ大統領について人道主義者だと語っています。あなたも人道主義者です。称賛し、敬意を表し、改めて感謝します」と手放しで絶賛。これには共和党の議員からも批判が飛び出したという。

 プーチン大統領はロシア、アメリカ、ウクライナによる3カ国協議を11月中旬に再開する用意があると表明。

 さらに11月18日と19日に中国でAPEC(アジア太平洋経済協力会議)が開催されるのに合わせ、ロシア、アメリカ、中国による首脳会談を開けるかどうか、ウィットコフ特使と議論を交わした。

 中間選挙で物価高が争点となっていることもあり、トランプ大統領はプーチン大統領に急接近している。10月22日にはロシア産の軽油4万トンを積んだタンカーがニューヨークに向けて出港した。

 プーチン大統領はトランプ大統領を利用し、ウクライナとの戦争を少しでも自国に有利な条件で停戦させようと画策しているようだ。軍事ジャーナリストが言う。

「ロシア軍はウクライナ軍との戦争で大敗し、その損害は桁外れのレベルに達しています。イギリスのBBCとロシアの独立系メディアによる調査報道によると、今年8月までに氏名が確認されたロシア軍の戦死者は24万人を超えました」

ロシア軍の大損害

 軍事ジャーナリストは「さらにオランダを拠点とする防衛分析サイト『Oryx』は写真や動画で損害が確認されたロシア軍戦車の数を集計しています」と言う。

「そのOryxによると9月現在、ウクライナ軍に破壊されたロシア軍の戦車は3353両。開戦前の現役戦車は2800から3300両と推定されていましたので数字の上では全滅です。実際は保管していた旧型戦車も最前線に投入しているため、生き残っている戦車も確認されています。とはいえ、あまりにも手ひどい損害なのは言うまでもありません。多くの専門家が『これだけ大量の戦車を失ってしまうと当分の間、ロシア軍は機甲師団による作戦を実行できないだろう』と分析しています」

 ロシア軍の上層部がどれだけプーチン大統領に正確な戦況を報告しているかは、専門家でも見解が分かれる。

「とはいえ、今回のアメリカとロシアの急接近から、『プーチン大統領は軍の損害が桁外れであることを把握。軍事力でウクライナを打倒することを諦め、外交によるウルトラCの逆転劇を狙っている』可能性もあるでしょう。そして困ったことにロシアは飛びきりの“切札”を発見したかもしれないのです」(同・軍事ジャーナリスト)

 その切札とは、イーロン・マスク氏が運営する衛星インターネットサービス「スターリンク」の軍事・政府用サービス「スターシールド」のアクセス権だ。

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