「夜逃げしたはずの住人」が天井裏にひそんで…“予約の取れない清掃業者”が語る、衝撃現場と“嬢”からの珍依頼

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 業界歴およそ30年、ハウスクリーニング会社「エムズクリン」代表の前田清貴さん。前編記事【浴槽の蓋を開けると、ゴキブリが「ごっちゃり」…“予約の取れない清掃業者”が見た、ゴミも高価アクセもいっしょくたの「壮絶汚部屋」】では、「二度と仕事したくない」と感じた汚部屋について聞いたが、現場では汚れのひどさだけでは済まない事態も起きる。

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 ある夏の日、不動産業者から、住人が夜逃げしたという部屋の清掃を依頼された。

「鍵を開けて中へ入った瞬間、ものすごくイヤな臭いがしました。防毒マスクをしていても意味がないほどの、吐き気をもよおす強烈さ。かつて嗅いだことのない種類の悪臭でした」(前田さん、以下同)

 排泄物をため込んだ部屋など、すさまじい現場を何度も経験してきた。それでも、この部屋の“異臭”は別格だった。

「あまりのニオイ。夏場だったこともあって、マスクをしていても10分と中にいられない。これでは作業にならないと思い、一度部屋を出て外から不動産業者に連絡しました」

 ところが、依頼元の返事は「荷物もゴミもすでに回収済で、それほど臭うものがあるはずはない」の一点張り。たしかにそれなりに使用感の残る部屋ながら、荷物はない。悪臭が漂う要素が見当たらないのだ。

「それなら一度、現場に来て一緒に確認してください、とお願いしました。管理会社の方が来たのですが、部屋に入った途端、すごい顔をして『これは無理ですね』と納得してくれました」

 その日は誰も作業に入らず、いったん撤収。管理会社があらためて室内を調べることになった。そして後日、思いもよらない連絡が入った。

思わぬ“事故物件”

「点検口の中から、その部屋に住んでいた方の遺体が見つかったそうです」

 住人は、夜逃げしたわけではなかったのだ。管理会社によると、借金取りが頻繁に訪ねてきていたといい、身を隠すためか、住人は天井裏へ入り込んで出られなくなってしまい、そこで亡くなった可能性があるという。

「まさか天井裏に人がいるとは思いませんでした。あの臭いは、遺体から出ていたものだったんですね。その後、改めて、部屋を清掃してほしいと言われました。正直、嫌でしたよ。でも作業料金をかなり上げてもらえたので、それなら引き受けますと」

 事情を知れば、ためらうのも当然だ。それでも、誰かがその部屋を清掃しなければならない――。

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