「ホテルが満室ならマンションを買えばいいじゃない」…スキーリゾート「越後湯沢」に林立する豪華マンションのいま バブルが生んだ「負動産」のはずが販売価格に変化が
リゾートマンションが売れ始めている?
湯沢のマンションは、あくまでもレジャーの滞在に特化しているため、日常生活を送るには何かと不便な造りである。豪雪地帯ということもあってかベランダがないケースがほとんどで、原則、洗濯物を屋外に干すことができない。室外機を設置するスペースがないので、窓枠を利用して取り付けられるウインドエアコンを使うしかない。
館内には吹き抜けのロビーや大浴場、ジムなどがあったりと、設備がとんでもなく豪華なせいか管理費が高額になる。所有者は当時の購入価格で売却するのは事実上不可能であり、もし格安で購入しても、首都圏のマンションに比肩するほどの管理費を払う必要が出てくる。これが“負”動産と呼ばれるゆえんであろう。
SNSやYouTubeでは湯沢のマンションは廃墟化しているとか、10万円でも買い手がつかないなどと揶揄されることが多い。ところが、今回筆者が感じたのは、それぞれのマンションに住人は確実にいるし、老朽化が進んでいるのではと思いきや、雪国にあるとは思えないほど管理状態が良い物件ばかりなのである。
外壁に亀裂が入ったり、窓枠に錆が浮き出ているなど、劣化したマンションはほとんど見当たらない。築年数がゆうに30年を超えている物件ばかりなのに、管理状況は良好なのだ。したがって、「廃墟化している」という表現には違和感がある。今後どうなるかはわからないが、少なくとも現状では、適切に維持されている物件ばかりだと感じた。
しかも、地元の住人に聞くと、最近、マンションに買い手がつき出しているのだという。「SUUMO」などのサイトを見ると、一昔前は100万円以下で投げ売りされていた物件も見られたが、300万円、500万円台の値を付けるものも増えてきている。新築で3000万円もした時代を考えると資産価値は下落したが、一概に“負”動産というわけでもないようだ。
造りの良さと環境を考えると、実はお得?
聞けば、湯沢には移住者が増えつつあるといい、居住地にマンションを選ぶ人も増えているようだ。バブル期に建設されたマンションは、大理石などの化粧材だけでなく構造面でも手間をかけた造りであり、昨今の安普請なマンションとは一線を画している。それが格安で手に入るのだから、相当お得であることは言うまでもない。
今後の維持を考えると不安要素が多いかもしれないが、現状では東京や埼玉にある同時期に建てられたマンションよりも、手入れが行き届いているように思えた。10月はとても涼しかったし、空気もおいしい。リゾートマンション居住者向けにシャトルバスを運行しているスーパーまである。リモートワークなどで滞在するには最適な地域と思われる。
湯沢町は子供の医療費の助成が手厚いなど、子育てには最適な地域といわれる。周囲に温泉施設もたくさんあるし、内部に温泉大浴場を備えているリゾートマンションまであるのだ。大自然に囲まれながらスキーなどのレジャーがいくらでも楽しめる。このように、ポテンシャルが高い地域であり、バブルの景色として揶揄されるのは惜しい地域だと思う。マンションを買いたいが、昨今の高騰ぶりに頭を抱えている人は、移住を検討してみる価値はありそうだ。

























