“最もキツい陸上競技”で世界を目指す「東大生」が語る“高い目標”との向き合い方 「勉強もスポーツも興味が湧くものを突き詰めるのが良いのでは」

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若手選手が次々に台頭

「世界一を決めるレースに出場できるように、日々の練習に取り組んでいきたい」と抱負を語る吉澤選手が主戦場とする男子800メートルは、今まさに若き才能が次々に頭角を現しつつある。

 先ごろ名古屋で行われたアジア大会では、駒沢大学に在籍する日本記録保持者の落合晃(こう)選手が、日本勢としては64年ぶりの金メダルを獲得し、大会新記録も更新。ロス五輪を2年後に控える中、今後も国内外でハイレベルな競争が繰り広げられることになりそうだ。

 今後について問うと吉澤選手は「自分が世界大会に出る姿は微かに思い浮かべることができますが、そこから先はまだ未知数で、評価さえもできないところがある」としつつ、「これから自分自身がどのくらいまで記録を伸ばせるかはわかりませんが、まずは手の届く範囲で一番遠いところに到達することができるような取り組みをこれからも続けていきたいです」と言及。その視線は、まだ遠く先にある目標を冷静に見据えているかのようだった。

興味なものを見つけて、突き詰めていく

 来年1月に行われる大学入学共通テストまで100日を切り、大学受験生やその家族は、何かと神経を使いながら日々を過ごしていることだろう。

「僕は誰かに何かを強く言われるのが苦手で、口を出された途端にやる気をなくしてしまうようなところがあるので、両親が普段通りに接してくれたことは今振り返ってみるとありがたかったですし、そのおかげで緊張することなく受験に臨むことができました」と自身の受験期をそのように振り返るが、残念ながら誰しもが吉澤選手のように自主的に努力を続け、道を切り拓ける人材ばかりではない。

「僕はたまたま陸上競技に出会い、色々な種目に触れてから800メートルを始めていますし、勉強もやりたいから続けられただけなので、勉強でもスポーツでも、まずはさまざまなものにトライしてみて、興味が湧きそうなものを見つけて、それを突き詰めていくのが良いのかもしれませんね。嫌いなものに対しては、なかなかモチベーションも上がらないでしょうから……」

 将来の目標や進路が見つからずに悩む若者にそうエールを送った吉澤選手。自身も好きを突き詰めた先にある栄冠を目指し、これからも走り続ける。

 第1回【陸上「世界大会出場」の半年後に「東大理一」に現役合格…吉澤登吾選手(20)は模試で東大A判定も「“ビビり”なので全く安心できませんでしたね」】では、文武両道を進む吉澤登吾選手に、学業と陸上競技の双方で結果を残してきたこれまでの歩みや学生時代のエピソードを伺った。

ライター・白鳥純一

デイリー新潮編集部

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