「自分にしか読めない字」「酔っ払いの千鳥足」難病を公表した阿曽山大噴火、体に起きた異変

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頭ははっきり

 裁判傍聴芸人として27年間、法廷に通い続けてきた阿曽山大噴火(52)。今年10月、国指定の難病「多系統萎縮症」と診断されたことを公表した。異変に気づいてから病名がわかるまで、およそ2年かかったという。新刊『元大蔵官僚、「ブス!」と叫んで被告人になる』(徳間書店)を刊行する阿曽山に、診断までの経緯と現在の心境について聞いた。(全2回の第1回)

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 異変に気づいたのは2年ほど前。毎週木曜日に電話出演しているラジオ番組で、言葉が滑らかに出てこなくなった。やがて歩き方にも変化が表れた。

「なんとなくしゃべりがスムーズじゃないな、という感覚が積み重なってきました。そのうち、歩くのもどこかぎこちない。酔っ払いの千鳥足みたいな感じと言えば、わかりやすいかもしれません」

 頭ははっきりしていて、記憶にも問題はない。最初に受診した脳神経外科でのMRI検査では「軽い脳梗塞かもしれませんね」と言われ、しばらく様子を見ることになった。

「今思えば、それがよくなかったのかもしれません」

 症状はじわじわと進んだ。1年ぶりに同じ病院でMRIを撮ったが、「1年前とそんなに変わっていません」と言われた。次に紹介された警察病院でも病名はつかず、検査を打ち切られそうになったという。

「『おしまいは困る』と伝えました。『病名はいいから、リハビリのやり方を教えてほしい』とも言いました。そうしたら『病名が決まらないとリハビリはできない』と言われてしまったんです」

 裁判を傍聴し、その内容をラジオや文章、お笑いのステージで伝えるのが仕事だ。話すことに支障が出れば仕事にも響く。警察病院では「系統異常の可能性がある」と言われ、東京大学病院への紹介状を書いてもらった。

「東大病院が“ラスボス”のつもりで行ったら、『国がやっている研究所に行きなさい』と言われました。“ラスボス”だと思っていたのに、その先があったわけです」

 研究所は、こちらから予約するのではなく、連絡を待って来院する方式だった。今年5月から受診に向けて動き始め、ようやく9月1日に検査予約が取れた。検査の結果、下された診断は国指定の難病「多系統萎縮症」だった。

「脳の中でアルファシヌクレインというたんぱく質が増えていき、小脳を圧迫することで、だんだんと小脳が縮んでいく病気だと説明を受けました。小脳は運動の命令を出す場所ですから、走ること、歩くこと、しゃべること、その全部が少しずつ難しくなっていく」

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