「自由」に活動したいYouTuber、「管理」したい芸能事務所 両者の埋まらない“溝”とは
現行犯逮捕で退所を発表
大手芸能事務所の太田プロダクションが10月13日、所属タレントのYouTuber・ヴァンビが同日付で退所したと発表した。ヴァンビは10月1日、東京都港区のクラブで20代女性の下半身を触ったとして、東京都迷惑防止条例違反の疑いで現行犯逮捕されたと報じられていた。【ラリー遠田/お笑い評論家】
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【写真】「熱量が凄まじかった」…ヴァンビが披露した「伝説レベル」の歌手とのツーショット
太田プロは今回の事態を深刻に受け止め、本人と面会して協議した結果、本人からの申し出もあって退所が決まったと説明している。なお、現時点では捜査が続いており、事件の詳細については明らかになっていない。
ヴァンビは、ゆんとの男女YouTuberコンビ「ヴァンゆん」として人気を博した人物である。2019年9月にはコンビで太田プロに所属し、YouTubeだけでなくテレビなどにも活動の場を広げていった。2023年にコンビを解散した後も同事務所に所属し、個人で活動を続けていた。
近年は人気YouTuberが芸能事務所に所属したり、芸能事務所がネットの動画配信事業に力を入れたりする動きが広がっている。一見すると相性が良さそうに見える両者だが、そのビジネスモデルや価値観には根本的な違いがある。
もともと芸能事務所は、テレビ局や広告代理店、制作会社などとの関係を築き、所属タレントをさまざまな仕事に送り込むことで成長してきた。タレント個人の能力や人気はもちろん重要だが、それを仕事につなげる営業力や交渉力、業界内の人脈なども欠かせない。
芸能界では、どれだけ人気がある人でも、テレビ局やスポンサーに起用してもらえなければ活躍の機会は限られてしまう。そのため、タレントにとって事務所は、自分の可能性を広げてくれる重要な存在だった。
一方、YouTuberは、そのような従来の仕組みを経由せずに仕事ができる存在である。テレビ局に出演を認めてもらわなくても、自分で動画を作って公開すれば、世界中の視聴者に見てもらうことができる。そこで人気を獲得すれば、広告収入を得られるだけでなく、企業とのタイアップやグッズ販売などのビジネスにも発展させられる。
従来の芸能人が事務所やメディアに仕事を与えられる立場だったのに対して、YouTuberは自分自身でメディアを運営して、仕事を生み出している。
それでも、YouTuberが芸能事務所に所属することには大きなメリットがある。YouTubeで人気を獲得しても、そのままテレビで活躍できるとは限らないからだ。
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