少子化対策「マッチングアプリ無料」に意味はあるのか 税金で“年2万円助成”する「想像力の貧困」
進行中の「少子化」は、もはや深刻な域に達し、将来にわたって国力をそぎかねない。政府のみならず地方自治体もまた、あの手この手で対策を講じてはいるのだが、中には見当違いの施策も散見される。その最たるものが「マッチングアプリ活用」である。
***
【写真】マッチングアプリで“13歳年下・外資系勤務”の男性と結婚した「超有名女優」
2025年の人口動態統計によれば、同年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯で産む子どもの数)は1.14。10年連続で過去最低を更新している。こうした状況下、各自治体は「婚活」を支援してきた。出会いを推進するパーティーから農業体験、スポーツ交流など多岐にわたっているのだが、最近はマッチングアプリの活用も一般的になっている。
自治体が「出会い」をお膳立て
「東京都は、一昨年9月からAIによるマッチングシステム『TOKYO縁結び』の運営を開始しました。登録料は2年間で1万1000円。本人確認書類のほか独身証明書や源泉徴収票の提出が求められ、入会申込数は累計で約4万人となっています」(都政担当記者)
他方、既存の民間業者と連携する自治体も多く、その場合は登録料や利用料が公金で賄われるケースもある。例えば高知県は今年度から20~39歳の県内在住の独身者を対象に、民間のマッチングアプリ(9種)の入会金や月会費など年2万円を上限として助成する。県の担当者に聞くと、
「婚姻件数を増やすためには、まず出会いを増やし、恋愛する若いカップルを増やす必要があることから、民間のマッチングアプリ事業者と協定を締結するとともに、利用料の助成を実施しています」(総合企画部元気な未来創造課)
それでも、「婚活」という語の生みの親である中央大学の山田昌弘教授は、
「民間業者はあくまで商売でサービスを運営しています。どうしても『成婚につながりやすい人』を優先的に扱うことになり、男性ならば年収、女性は年齢など、一定の条件が重視される傾向があります。そこから外れてしまう人は、なかなか成婚にはたどり着けないのではないでしょうか」
[1/2ページ]


