「AI減速論者」の登場で、大暴騰した「キオクシア」どうなる
メモリーチップが足りない状況はまだ続く
「アンソロピックやグーグル、オープンAIなどから“AI脅威論”が出ている一方で、アメリカ政府など国家レベルでそういう声は聞こえてきません。理由は簡単で、“我々がAI開発の手を緩めたら、ライバルにやられる”という状況になるからです。アメリカのAI企業が開発を止めたら中国のAI企業にやられる。中国の開発スピードが遅れたらアメリカにやられる。いうなれば核兵器の開発競争と同じ。仮にAIが核兵器のように人類を脅かす存在であっても、国家間の競争がある以上、手を止めることはできないでしょう」(同)
AIが暴走する危険はないのだろうか?
「新技術が生まれると、必ずといって良いほど流布される“脅威論”があります。古くは鉄道ができた時に“高速移動は人体・精神を壊し人を狂わせる”と言われたし、テレビは“人間を考えなくさせ、子供を愚かにし、社会を堕落させる”と言われたものです。しかし、毎日テレビを見ていても、私は堕落していません。新技術への脅威論や破滅論は、これまで何度も語られてきたことなのです」(同)
なるほど。で、気になるのはキオクシアである。田口氏が続ける。
「同社の株価がこれから上がるのかということですが、その可能性は十分あると思います。ひとつはキオクシアのPER(株価収益率)がまだ低いということです」(同)
PERとは、株価が企業の何年分の利益を織り込んでいるのかを表す指標で、倍率で示される。一般に高いほど割高といわれるが、キオクシアの現状のPERは15倍、来期予想で6倍となっている。これは日経平均株価の17倍より安い。
「くわえてキオクシアの来季の配当金が大幅に増える可能性があります。コンセンサス(専門家による予想の平均)で一株2000円を超えていて、これはかなり魅力的です。アメリカのナスダック市場に上場する可能性も指摘されており、そうなれば機関投資家による“指数買い”という大量注文が入るかもしれません。何より、株価にとって大きいのはキオクシアの得意とするNAND型フラッシュメモリー(メモリーチップの一種)が足りない状況が27年も続きそうなことです」(同)
来年も大相場を見せてくれるのか。
[2/2ページ]

