「パパ。私、結婚するから」20歳娘が突然宣言、選んだ相手はまさかの… 「おまえはオレの娘を女として見ていたのか」

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「パパ。私、結婚するから」

 そして、今回の慎太さんにとっての大問題とは――。

「今年の春、娘は大学2年生になりました。毎日忙しく、実験だなんだと夜遅くなることも増えた。そしてゴールデンウィークのある日突然、『パパ。私、結婚するから』と言いだした。びっくりしましたよ。学校はどうするんだと言うと、もちろん卒業はするけど、その前に結婚したいのと。いったいどこの誰なんだという話になりますよね。でも娘は言わないんです。ついてはこの家を出て、彼と一緒に住むからって。ちょっと待て、きちんと話しなさいと言ったんですが、娘は黙って部屋に引き揚げていきました」

 そして翌日、夫婦が仕事に行っている間に娘は身の回りのものを持って出て行ってしまった。夕方、帰宅した紘絵さんが、「今は何も言わないで。私も20歳になったのだから、私を信じて少し時間をください」という娘の書き置きを見つけた。

 慎太さんも間もなく帰宅し、置き手紙を見てため息をついていると、雄二さんが突然やってきた。

「話がある、と。『うちに娘ちゃんが来ている』と言うんですよ。何がなんだかわからなかったんですが、彼は申し訳ないと土下座した。つまり、雄二と娘はつきあっていたんです。彼は僕の幼なじみですよ。頭がおかしくなりそうだった。あんなにかわいがっていたのに、おまえはオレの娘を女として見ていたのかと思わず胸ぐらをつかみました。すると彼は『見てない。いや、見てなかった。つい先日まで』というんですよ」

さらに悪いことに…

 雄二さんははっきり言わなかったが、どうやら娘が雄二さんのことが好きで、その気持ちの行き場がなくなり、全身で猛アタックをしかけてきたらしい。それでも「関係をもったのはオレの弱さだ」と雄二さんは土下座しつづけた。

 しかもさらに聞いていくと、雄二さんは実は離婚していなかった。妻とは別居状態が続いているが、子どものためにもと離婚届は出さずにいた。しかも別居してから妻とは、なんとなく関係が戻り、その後、子どもも生まれたのだという。かっこ悪くて言えなかったと雄二さんは言うが、そのために娘は彼を独身だと思い込んでいたのだ。

「ふざけるなと僕が殴りかかると、紘絵が止めに入りました。そこへ娘が飛び込んできて、『やめて。雄二は病気なんだから』って。それも嘘なんじゃないかと僕は言ったけど、実際、彼は大病を患っていて、余命宣告までされてしまったと。それを娘に話したら、娘が『私が最後までめんどうを見る』と言いだしたようです。それで結婚ということになった」

 慎太さんと紘絵さんは顔を見合わせた。雄二さんが離婚していないことを娘は知らない。ここで言っていいものかどうか、ふたりは目で相談し、首を振り合った。雄二さんは、娘にも土下座した。ともかく今日は自宅に泊まってほしい、結婚なんていわないでほしい。僕はきみと結婚するつもりはない。病気は医者と相談してちゃんと治療をするからと。

「娘は雄二の目線にしゃがんで、『だって雄二、私を抱いたじゃない。愛してるんでしょ、私のこと』と肩を揺すった。もうね……、聞いていてたまらないですよ、娘ですよ、自分の娘が自分の親友にすがってるなんて」

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