「パパ。私、結婚するから」20歳娘が突然宣言、選んだ相手はまさかの… 「おまえはオレの娘を女として見ていたのか」

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【前後編の後編/前編を読む】誕生日の夜、恋人が消えた。口座の100万円、祖父の形見の時計もない…「完全に騙された」 女性を信じられなくなった僕が、それでも結婚を決めた相手とは

 梶慎太さん(49歳・仮名)には、交際していた女性に騙され、およそ100万円と祖父の形見の懐中時計を失った過去がある。女性不信に陥った彼を励ましたのが職場の2歳上の先輩・紘絵さんだった。慎太さんに好意を抱いていた紘絵さんは、婚約を解消し、結婚。娘と息子にも恵まれた家庭には、慎太さんの幼なじみでバツイチの雄二さんも出入りするように。実の子と会えなくなっていた雄二さんに、慎太さんの子どもたちはよく懐いた。

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 慎太さんにとって、家庭はいつでも最優先すべき大事なものだった。だが、実際にはその後、彼は仕事が忙しくなり、それにともなってつきあいも増えていき、なかなか両立するのがむずかしくなっていった。

「たまたま大口の商談をまとめることが続いて、急に幹部たちに重用されるようになってしまった。僕自身は全然、望んでいないのに。週末もつきあえと言われ、ゴルフやらなんやらと出かけることが多くなった。練習しろと言われたけど、ゴルフなんかやる時間はないから放っておいたら、下手なのがかえっていいと言われ始めて」

 つまりは人となりが気に入られたのだろう。「上にとって扱いやすい人間なんだと思う。しかも僕自身がそうしようと思っているわけではないから、上にとってはかわいげがあるというか。それは紘絵の分析ですが」と彼は仏頂面になった。

 その分、紘絵さんに負担を強いているわけで、いくら彼女が同じ社内で状況を理解しているとは言え、そのままでいいとは思えなかった。

引きこもった娘

 特に娘が小学校4年生のときに始まった不登校は、夫婦の悩みの種となった。

「なんだか様子が変なの。あんなに学校が好きな子が行きたくないって言うのよ」

 紘絵さんのそんな報告で、慎太さんは娘がすでに3日も学校へ行っていないことを知った。もっと早く言えよと思わず声を荒らげたという。

「娘は自分の部屋にこもって鍵をかけている。『怒らないから出ておいで。とにかく話をしよう。学校へ行かなくてもいい』と声をかけたけど、完全無視。いったい何があったのか、翌日には僕が学校へ行って先生たちに会いました。担任が言うには、3ヶ月ほど前、娘が慕っていた他クラスの先生が急に亡くなった。その話は僕も知っていました。娘はショックを受けていたようでしたが、『先生は空から見てるよね』と、前を向こうとしていたんです。ただ、担任によれば、どうやらそのころから少し前とは違うような気がする、と。その後、娘が仲よくしていた子たちに聞くと、『確かにそれ以降、少し沈みがちだったけど、目立って落ち込んでいるとは思えなかった。急に来なくなって心配してる』と。いじめとかそういうことではないようでした」

 紘絵さんは、「あの子は小さいときからませてたよね。私、なんとなくわかるわ、あの子の気持ち」とつぶやいた。紘絵さん自身も、かなり大人びた子どもだったらしい。ただ、彼女は「どうせ大人は私の気持ちなんかわかってくれない」と最初から諦めの気持ちがあった。しかも「それほど繊細ではない」から、目の前の楽しいことに気持ちを切り替えることもできた。だが「娘は、私の100倍も繊細だと思う。賢くて繊細だから、他人にはわからないつらさがあるのかも」ということだった。

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