アントニオ猪木を「彼はテキサス人以上のガッツマンさ」と激賞…テーマ曲「スピニング・トーホールド」で日本中を沸かせた“最強レスラー”の胸を熱くする名言

  • ブックマーク

 野茂英雄が珍しくカウボーイハット姿を披露したことがある。ロサンゼルス・ドジャース時代の1997年4月24日(現地時間)のこと。贈ったのは“テキサスの英雄”、ドリー・ファンクJrであった。直前にマリーンズ戦でメジャー500奪三振を達成していた野茂は、ドリーと2ショットに収まり、取材陣に嬉しそうに語った。

「プロレス、好きなんです。テレビ観戦ばかりですけど(笑)。デストロイヤーさんが試合を観に来てくれた時も、一緒に写真を撮ってもらったんですよ」

 当時の野茂はメジャー3年目。まだまだ“NOMO旋風”を巻き起こしていたが、生来の寡黙さが災いし、現地紙に〈400万ドルの契約料で、英語のレッスンが出来たはず〉と書かれるほどだった(※1)。その野茂が自ら話し、カウボーイハットを被っておどけたことが、プロレス界のレジェンドに会えた喜びを物語っていた。ドリー夫人がフリーのスポーツライターだったから実現した顔合わせだったが、その後も2人は何度も会い、野茂がヘッドロックをかける姿も披露している。

 そのドリー・ファンクJrの訃報が入った。世界王者として、そして弟・テリーとのタッグ、“ザ・ファンクス”として、日本マットに残したものは余りにも大きい。その偉大さを、秘話とともに振り返りたい(文中敬称略。日付はすべて現地時間)。

次ページ:パワーに頼らない理詰めのテクニック

前へ 1 2 3 次へ

[1/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。