妻の親友に「彼女はあなたを愛してない」「浮気もしてた」と囁かれ…鬱屈をぶつけた46歳夫が恐れる“問い詰めない妻”
帰宅すると、妻と理彩さんがシリアスな雰囲気で…
2年ほど前、孝次さんが帰宅すると、理彩さんと郁美さんがサンルームで顔をつきあわせて深刻な雰囲気で話し込んでいた。すでに夕飯は終わっている時間だったから、孝次さんはキッチンのテーブルに置いてある夕飯を温め直したりして食べ始めた。
「そこへ郁美が来て、『ごめんね。理彩が相談ごとがあるっていうから』と。いつもと様子が違うねと言ったら、『今回はけっこう深刻。できればあなたも聴いてあげてよ』と言うんです。食事を終えて、ワインを持ってサンルームに行きました。理彩はすでに酔っていましたが、僕の顔を見ると『孝次さん』と泣きそうな顔になって……」
彼女が年下の男性とつきあっている話はすでに聞いていた。フラれたのかなと思っていたら、案の定、そうだった。郁美さんは「だからずっと私が言ってたでしょう。15歳も年齢の違う男に入れこんでも無駄だって」と理彩さんを叱っていた。
「年下とつきあっているとは聞いていたけど、15歳も下だったんだと初めて知った。理彩は『結婚しようって言ったのに』としゃくり上げていました。1年ほどのつきあいで、当時41歳だった彼女は妊娠した。最後のチャンスだから産むと言うと、彼は結婚を承諾した。ところが結婚話が進んでいく中で、新生活の準備金300万円をもって彼が行方不明になった。そのお金は理彩が彼に預けたもの。元夫の借金を返済してから、また一生懸命働いて貯めたお金だったそうです」
「理彩って本当にバカよ」
彼の行方がわからなくなって3週間後、理彩さんは流産してしまう。数日の入院を余儀なくされてようやく退院したその足で、理彩さんは郁美さんに会いにきたのだった。
「郁美が彼女を叱るのもわかるけど、理彩だって騙されたくて騙されたわけではない。甘かったとはいえますが、好きな人だからこそ判断が鈍るのはしかたがないですもんね。しかも理彩は体調を崩している。郁美は理彩には厳しいなと思いながら、僕はただ黙って理彩の話を聞いていました」
その日は、お酒を飲んでいない孝次さんが理彩さんを車で送っていった。車だとほんの数分だが、深夜にひとりで帰すのも忍びなかった。
「ひとり暮らしのマンションの玄関まで行って、彼女が中に入るのを見届けて帰りました。彼女は『ごめんね』と言いつつ、聞いてくれてありがとうとも言ってた。『孝次さんにまた愚痴ってもいい?』と言われたので、いつでもいいよと」
帰宅すると、郁美さんはまた「理彩って本当にバカよ」と怒っていた。郁美さんとしては仲よしの理彩さんが「明らかに怪しい若い男に騙された」ことが許せなかったのだろう。だからこそ、理彩さんを責めてしまった。その気持ちもわからなくはないと孝次さんは思ったという。
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