「キン肉マン」「ドラクエ」「北斗の拳」…“令和の流行りなんて興味ナシ”な中高年層を狙い撃ちする続編、リメイク、スピンオフはなぜ増え続けるのか
マイケル・ジャクソンの自伝的映画「Michael/マイケル」が現在世界中で大ヒット中だという。アメリカでは4月24日、日本では6月12日から公開された同作は、すでに1500億円を売上げ、興行収入ではクイーンの音楽関連伝記映画「ボヘミアン・ラプソディ」を抜いた。
上記の2作も含め、この25年ほどのエンタメコンテンツは、比較的人口が多く“消費のボリュームゾーン”とも呼ばれる、ベビーブーマー(1946年から1964年に生まれた世代)が若い頃に熱狂したものを改めて打ち出し、彼らの消費欲を刺激しようとしているように感じられた。こうした動きには、人々の嗜好が若いうちに決まってしまうことも影響しているのかもしれない。
ニューヨーク・タイムズの分析によると、音楽に関しては、14歳頃に聴いた音楽に最も強い影響を受けるのだという。そして、その音楽が一生の好みとなる。また、イギリスのDeezer社によると、33歳になるまでに新しい音楽を探すことをやめるそうだ。【中川淳一郎・ネットニュース編集者】
【写真】“おっさんホイホイ”筆者がまんまと吸い込まれてしまった「キン肉マン」のポップアップストアに並んだフィギュアの数々
オッサンホイホイ
これは実感としてよくわかる。自分の好みに合わせて曲を選定してくれるYouTubeの「マイミックスリスト」が選んでくれる曲は、筆者の場合、1970年代後半から1992年ぐらいまでのものだらけなのだ。これらの歌が心地良い。具体的なアーティスト名を挙げるとFleetwood Mac、ELO、Motley Crue、AC/DC、Def Leppard、Bon Jovi、Bee Gees、Van Halenなど。邦楽であれば、斉藤由貴、チャゲアス、オフコース、矢野顕子、EPOなどである。
そして最近は、そんな第二次ベビーブーマーである筆者世代(1973年生まれ)も商業的な意味でターゲットになってきていると感じる。本当に、企業のコラボキャンペーンや、過去コンテンツの「昔の名前で出ています」が多いが、本当にこれらが懐かしく&嬉しくて仕方がないのである! 具体名を挙げると以下のようなものだ。
・北斗の拳
・キン肉マン
・キャプテン翼
・ドラゴンクエスト
・ファーストガンダム
・三國志(コーエーテクモゲームス)
・信長の野望(同)
中でも、個人的にはキン肉マンがアツい。キン肉マンは週刊少年ジャンプ連載「王位争奪編」が1987年で終了した後、週刊プレイボーイで「キン肉マンII世」が1998年から2011年まで連載され、同年から「週プレNEWS」で元祖キン肉マンの続編「完璧超人始祖編」が開始し、現在に至っている。さらには、アニメも2024年から「完璧超人始祖編」が展開されている。
かつて小学生だった「キャプテン翼」のキャラは今や世界のビッグクラブで活躍する選手になり、北斗の拳については、多数登場するザコキャラにフォーカスを当てたスピンオフ作品「北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌」が連載され、今はアニメでも見られる。
ドラクエについては「XII」の概要が徐々に明らかになっているほか、Nintendo Switch等での「III」「I・II」「VII」もリメイクされた。そうなると、「IV」「V」「VI」の「天空シリーズ」のリメイク版も今後は期待されることだろう。
だが、「I」のリメイク版が発売されたのはファミコン版のオリジナルが発売された1986年から39年が経過した2025年である。若者からすると「まだやってるの?」と思うかもしれない。
お出かけと連動するスマホゲームにしてもポケモン・ドラクエ・信長の野望に関連したものが人気を博しているわけで、息の長い作品が手を替え品を替え現在、いわゆる「オッサンホイホイ」になっているのである。
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