スーパーの“コメ安売り”に歓喜の声も…新米の季節を前に専門家は「備蓄米の買い入れで“高値維持”の可能性」を懸念 コメ支出が“前年比1・5倍”に急増した2025年「コメ騒動」の余波

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「コメの価格はマーケットで決まるべき」──ご存知、鈴木憲和・農水相の決まり文句だ。令和の米騒動でコメの価格は異常なほど高騰した。家計が苦しめられたという消費者は非常に多いだろう。最近、複数のメディアが総務省の「家計調査」を元に、2025年のコメ高騰が我々の“財布”をどれだけ圧迫したかを振り返っている。そこで家計調査のデータを詳しく見てみたいが、その前にどういう経緯でコメの価格が上昇したのか、改めて確認しておこう。(全2回の第1回)

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 そもそも2010年代、コメは5キロ2000円前後で売られていた。ところが2024年は年初からコメ不足が卸・流通関係者の間で不安視されていたにもかかわらず、当時の岸田文雄内閣は有効な手を打てずじまいだった。

 すると8月に日向灘地震が発生。政府は南海トラフ地震に注意するよう呼びかけた。結果、一部の消費者がコメの買い溜めに動く。これが令和の米騒動の“引き金”となった。

 一時的にスーパーの棚からコメが消え、不安に駆られた消費者がさらにコメを買い求めるという悪循環が生まれた。他にも外国人観光客の増加でコメの需要が増えたこともあり、徐々にコメの価格が上がっていった。

 農水省はスーパーでのコメの販売価格や販売量を調査しており、2024年9月末にコメ5キロの平均販売価格は3000円を突破。11月に石破茂内閣が成立し、江藤拓・農水相が就任した時点で約3200円だった。

 ところが江藤農水相は特別な対策を取らず、コメの平均販売価格は一気に上昇。3月には4000円台を突破し、東京都内のスーパーでブランド米となると5000円台も珍しくなかった。

 当然ながら消費者は「コメが買えない」と悲鳴を上げた。ところが江藤農水相は5月18日に開かれたパーティーで「コメは買ったことがありません」「支援者の方々がたくさんコメをくださる」「売るほどある」などと発言してしまう。

総務省の「家計調査」

 これに消費者は猛反発し、江藤農水相は21日に辞表を提出。新しく小泉進次郎・農水相が就任すると、備蓄米を活用して5キロ1800円の“小泉米”が5月末から販売された。これにより7月28日から8月3日の週は平均価格が3542円まで下がった。

 しかし8月上旬にコメ価格は再び急騰。10月に高市早苗内閣が発足すると、今度は鈴木農水相が就任。11月に平均販売価格は4316円に達したが、鈴木農水相は常に「コメの価格はマーケットで決まるべき」を繰り返した──。

 こうして2025年は終わった。まさに昨年はコメ高騰が消費者の家計を直撃した1年だったと言える。そして、消費者の家計がどれだけ圧迫され、多大なダメージを受けたのかが一目瞭然というデータを総務省が発表しており、話題を集めている。

 これは総務省の「家計調査」と呼ばれるもので、全国の約9000世帯を対象とし、毎月の収入、支出、貯蓄、負債などの金額を毎月調査している。

 家計調査を元に、例えば日本経済新聞は6月9日に「食費かさむ主因、パンからコメに 12年ぶりに消費額逆転」、NHKは16日に「昨年度コメ購入額 12年ぶりにパン上回る 総務省家計調査」との記事を配信している。

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