高島屋の5年ぶり赤字転落で分かった 中国客減の「百貨店」が外国人観光客に売るべき“2つのモノ”

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中国以外からの誘客チャンス

 円安の動きに左右されやすいインバウンド売上の先行きですが、中東情勢で航空燃料費が上がれば、超富裕層以外の来日需要が落ち込むリスクもあります。中国人観光客の減少は日中関係の政治的な要因が絡んでいるわけですが、そもそも中国国内経済の低迷や消費マインドの変化も背景にありました。中国客の“空白”を埋めるため、他の国や地域からの誘客を強めるチャンスです(繰り返しになりますが、オーバーツーリズム対策を徹底するチャンスでもあります。京都や東京の人気スポットでは混雑緩和のための入場制限や分散誘導を進め、地方への誘客も同時に進めることで、持続可能な観光モデルを作れるはず)。

 2026年は百貨店にとって、インバウンド消費の新たな転換期になり、進化を求められそうです。変化を危機ではなく機会と捉え、消費の質を高める戦略が今、強く問われています。

渡辺広明(わたなべ・ひろあき)
流通アナリスト。コンビニジャーナリスト。1967年静岡県浜松市生まれ。株式会社ローソンに22年間勤務し、店長、スーパーバイザー、バイヤーなどを経験。現在は商品開発・営業・マーケティング・顧問・コンサル業務など幅広く活動中。フジテレビ『FNN Live News α』レギュラーコメンテーター、TOKYO FM『馬渕・渡辺の#ビジトピ』パーソナリティ。近著に『ニッポン経済の問題を消費者目線で考えてみた』(馬渕磨理子氏と共著、フォレスト出版)がある。

デイリー新潮編集部

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