女性の頭にポリ袋を被せ、絶命するまで煙草を一服…金目当て07年「嘱託殺人」の“自殺サイト管理人”は「子煩悩なパパ」
他殺か、自死か――。2007年4月16日、ワンルームマンションの一室で発見された20代女性の遺体は、一般的には自死と判断されるはずだった。しかし、部屋からなぜか消えていたのは携帯電話と鍵。そこから警察は、女性が怪しいネット掲示板を閲覧していたことを突き止めた。「デスパ」と名乗る男が運営するこの掲示板はいわゆる“自殺サイト”。デスパはそこで、希望者たちに睡眠導入剤を販売していたのだ。「週刊新潮」のバックナンバーで事件を振り返る。
(以下、「週刊新潮」2007年10月25日号「『妻』のクスリを流用していた『自殺サイト』管理人」を再編集しました)
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【写真】赤い画面に黄色の文字…「デスパ」が管理人だったネット掲示板の異様な画面
現場は完全な“密室”
施錠されたワンルームマンションの一室に横たわる女性の遺体。大量の錠剤を飲んだ形跡がある一方、着衣に乱れはなく財布も残されていた。加えてテーブルには“この部屋で死にたい”と書かれた遺書。自死を疑う余地はないと思われた。
2007年4月16日、変わり果てた姿で見つかったのは20代女性のAさん。数日前から連絡が取れなくなり、心配した父親がマンションを訪れ、事態が発覚した。現場は完全な“密室”だった。
「彼女は県内の病院に通い、部屋から抗うつ剤も発見された。九分九厘“自死”という状況でした。唯一の疑問は彼女の部屋から消えていた物。それは“携帯電話”と“鍵”です」
と語るのは捜査関係者。確かに、何者かが部屋の鍵を持ち出していれば、密室のトリックは破れる。
「一方、電話番号から携帯の履歴を照会したところ、彼女が自殺サイトを閲覧していたことが判明。通話記録から『デスパ』と名乗るサイト管理人の男を特定した。捜査の結果、男がサイトを媒介として睡眠導入剤を売り捌いていたことが分かった」(同)
“楽に死にたい”と相談
神奈川県警は7月にサイトの管理人であるB(33)を麻薬取締法違反の疑いで逮捕。さらに、今月10日には嘱託殺人の容疑で改めて逮捕したのである。
「Bは十数人に対して睡眠導入剤を販売し、約100万円を稼いだ。Aさんは4月5日に“楽に死にたい”と相談していた」(同)
その後、2人はメールのやり取りを頻繁に繰り返す。
「彼女が“自死に見せかけて欲しい”とのメールを送ると、Bは“練炭、毒殺、射殺等がある”と答えている。金額に関しても“お任せなら45万円”と詳細に提示していた。最終的に20万円の振込みを確認し、Bは彼女の部屋へ薬品を届けに訪れました。4月12日、薬を飲み、意識が朦朧としたAさんの頭にBはポリ袋を被せ、窒息死させた。逮捕後、携帯と鍵は別々に捨てたと供述した」(同)
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