「高市首相」が旧日本軍兵士の亡霊と手をつなぎ…自民圧勝で中国「人民解放軍」が流した「生成AI動画」の中身 総理は「羊の皮をかぶった狼」 批判の矛先は「卓球・張本」「サッカー・三苫」へも
衆議院議員選挙で自民党が大勝した後、中国人民解放軍機関紙のHPで一本のミュージック動画が公開された。若者の男性グループがエレキギターを弾き、テンポの良いロック調の曲に乗って歌い、アニメ映像を多用しながら、日本の若者世代への「軍国主義浸透」を懸念する反日色の強い宣伝動画だ。そこには、高市総理と見られるAI画像も盛り込まれている。香港や台湾など、中国語圏内で多数転載され、大きな反響を呼んでいるプロパガンダ映像の中身とは――。
【相馬勝/ジャーナリスト】
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【写真を見る】日の丸をバックに、邪悪そうな笑みを浮かべ…生成AI作成の高市総理が登場する「人民解放軍」配信動画
2分超の動画
今回の衆院選の結果について、中国メディアは「軍国主義者」と批判していた高市早苗首相と自民党の敗北、野党の躍進を期待していた。が、期待外れの自民党の大勝により、中国外務省や中国国防省の報道官のコメントを繰り返し報道する以外は、ほとんど論評らしい論評は出していない。
唯一の例外は「中央軍事委員会が承認した中国人民解放軍唯一のニュースポータルサイト」と銘打っている中国人民解放軍機関紙「解放軍報」の電子版だ。同サイトのトップページに「『悪魔の所業』文化・スポーツ分野における日本軍国主義の台頭に警戒せよ」と題するミュージック動画が掲載された。動画は2分超。文化・スポーツ分野で日本の若者の間に、かつての日本の軍国主義的な考え方が浸透している。今後、中国が「軍国主義者」と名指し批判している高市首相率いる自民党の衆院選大勝で、日本が再び軍国主義的な過ちを繰り返す可能性がある――と警鐘を鳴らす内容だ。
首相を批判する意図
このミュージック動画は、もともとは自民党300議席超えの選挙結果の大勢が判明した直後、中国人民解放軍の公式広報X(旧Twitter)アカウント「China Military Bugle(中国軍ラッパ)」に掲載された。
出だしの映像では旧日本軍兵士の影を映した「日の丸」を背景にして、執務室で笑顔をみせて座っている高市首相そっくりの女性(AIで作成したとみられる)が登場する。高市政権を「極右」と揶揄しているのは明らかだ。動画では、高市首相のAI画像が5回登場し、ある映像では、高市首相が演説する壇上で、旧日本軍兵士の亡霊が隣りに立って手をつなぎ、会場を見下ろすシーンもある。高市首相の主張は旧日本軍のそれと同じだと言いたいようだ。首相を批判する意図があるのは間違いない。
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