「4500円ステーキ弁当」から定番の「高級料亭」で食べログ平均3.5以上! 「裏金議員」は何を食べてきたか
★キャバクラ★も政治活動の場なのだ
「政治とカネ」に関する国会議員らへの不信感が消えないのは、彼らと一般国民との金銭感覚に乖離があるとの感情を持つ人が多いことも一因だろう。
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高度成長期、昭和の時代ならいざ知らず、今やほとんどの企業が経費について厳格な姿勢を示している。打ち合わせや接待に関しては、経費面のみならず、コンプライアンスの観点も重視される。自筆の領収書を出して「ヨロシク」と言って通用することはないし、★キャバクラ★での接待は認められないことも珍しくない。
一方で、国会議員はといえば、何かといえばホテルや料亭を利用しているというイメージが強い。また直近では、日本維新の会の議員がスナックや★キャバクラ★への支払いを政治資金から支出していたことが判明している。
違法ではないのかもしれない。相手によっては★キャバクラ★で話すことで情報を得られるのかもしれない(どういう相手かは不明だが)。
しかし前述の通り、そうした行動は一般国民の理解を得るのは難しいだろうし、ましてや共感を得られるものではない。
さながら「グルメガイド」の趣が
『告発 裏金 自民党を壊した男たち』(桐山煌・著)は、旧安倍派の裏金問題の内幕をインサイダーからの情報を盛り込み明かした、タイトル通りの「告発の書」である。「五人衆」と呼ばれた安倍派の議員、松野博一氏、西村康稔氏、萩生田光一氏、高木毅氏、世耕弘成氏の動きを中心に、裏金問題の情けなくも腹立たしい舞台裏を描いている。
彼らの場当たり的対応、ドタバタぶりは同書のハイライトだが、もう一つ興味を惹くのが、たびたび登場する、東京の「美食店」の実名である。何か事が起こり、相談の必要があると、彼らは集まって相談をする。それ自体悪いことではないのだが、どういうわけか議員会館でもなければ党本部内の会議室でもなく、押しなべてグルメサイト「食べログ」でも評価が高い高級店に集うのだ。いくつか、同書に掲載された美食店情報を見てみよう。
《(2022年)10月2日、日曜の夜。塩谷(立氏・元安倍派座長)と五人衆は国会議事堂からほど近いホテルニューオータニのダイニングに集まった》
店名は書いていないが、「ダイニング」とすると、同ホテルでは「SATSUKI」が有名。食べログ3.55(12月10日時点・以下同)で、高級ショートケーキの中には1ピース5,000円超のものもある。もっとも同店に個室はなく、また5人がスイーツを望んだとは考えづらいので、本命は個室もある「KATO'S DINING & BAR」だろう。こちらの星は3.42。「守られ続けた秘伝のタレ」(同サイトより)が自慢の鰻重は特上1万1,500円。
続いて登場するのはニューオータニと並んで「御三家」の一つとされるホテルオークラだ。
《塩谷が期限と定めた(10月)13日の安倍派議員総会を目前に控えた10日夜、塩谷と五人衆は国会からほど近いオークラ東京内にある日本料理店「山里」に参集した。個室専用の入口や車寄せがある同店は、秘密裏に集まるのに最適であった》
山里は政治家動向ではおなじみの店。「最高峰の食材で拵える絶品料理」(HPより)が売りの夕食は2~3万円の価格帯中心で、食べログ3.68。
高級弁当で評価を上げる
このようにホテルを愛用している姿には、もはや何の驚きもないだろう。一方で、せっかくそれなりに質素だった伝統がある時期から変わったことも同書は指摘している。なぜ高い飲食費に無頓着なのか、その金銭感覚が伝わってくる記述だ。
《派閥の長でありながら自派の所属議員に食事を奢らないことなどから、「ケチと言われてきたことを気にしていた」と石破茂は総理就任後に告白している。後輩に振舞う際、下手な店を選べば先輩の沽券にかかわる。また、そういった議員同士の懇親会は個室を求めることがほとんどであり、贅を極めなくとも国会近くの都心の店で酒豪も多い面々による宴は、人数にもよるが、一晩で数十万円かかることはざらである。
少し話は逸れるが、毎週木曜昼に党本部の会議室で行われていた清和研(注・安倍派)総会では、もともと党本部にある食堂からカレーなどが配膳されていたが、途中から各種弁当を取り寄せる形態に変わった。他派閥の総会では、1000円以下の食堂メニューではなく、毎週様々な店から数千円する美味しいお弁当が提供されている、との情報を得た議員側からの要望によるものであった。その際、清和研では、その弁当選びの役割を率先してやりたがる議員が複数いた。(中略)
所属議員好みの弁当を選べば喜ばれ、グルメ議員として気配りと情報収集能力を評価される。権力欲に負けず劣らずの議員の食欲。「一致結束・箱弁当」と言われる毎週木曜日の総会会場には、お肉で有名な「ミート矢澤」のステーキ弁当、創業70年を誇る「にっぽんの洋食 赤坂 津つ井」の赤坂名物ビフテキ丼など有名どころの肉系弁当から、ちらし寿司、鰻重、天丼、オムライスなど、いずれも早食いが多い議員の好みに合った美味しいものが多かった》
「ミート矢澤」は高品質の肉弁当で知られる名店。大丸東京店は星3.52。ステーキ弁当は何種類かあり、「矢澤ステーキ弁当」ならば1人前4500円、超高級版の「極味弁当」なら1万1000円である。前者は厳選したモモ肉が150グラム、後者は黒毛和牛のシャトーブリアンステーキ、サーロインステーキ、ハンバーグが全部入っているというのだから、どっちにしても肉好きには堪らないだろう。
「津つ井」は総本店の評価が星3.63、「赤坂名物ビフテキ丼」は3,900円也。肉がびっしり載ったシンプルな丼もまた肉好き歓喜必至である。
なお肉を巡ってはこんな場面も。
《その日(注・2023年7月6日)の夜、五人衆はパレスホテル東京の鉄板焼店「濠」に森喜朗の86歳の誕生日を祝う名目で集まっていた。週3回透析に通う森だが、肉好きであり、食欲は旺盛で、五人衆はじめ後輩議員などを伴う会食は、名だたるステーキの名店で行われている。時折、予約の取れない有名ステーキ店のお土産のカツサンドを持った議員が赤坂の議員宿舎で目撃されている》
「濠」のディナーは1人2万円以上、星は3.6。「職人の技を目の前で堪能できる空間で、選び抜いた銘柄牛と山の幸、海の幸を、素材の持つ力を絶妙なバランスで調合したつけだれと、滋味豊かな自然塩とともにお楽しみください。」(HPより)とのこと。
むろん、政治家の定番、料亭も登場する。
《(2023年)7月19日夜、東京・青山の和食店で番記者20人と懇談中だった塩谷の携帯電話が鳴った。五人衆の一人からだった。塩谷は懇談がお開きとなった21時過ぎ、記者に気付かれぬよう西村以外の五人衆が待つ新橋の「金田中」に向かった。
前年6月末、五人衆が集まり、世耕の「これからは5人で派閥を仕切っていく。固めの杯(さかずき)を交わそう」との言葉を受け、日本酒を飲みほしたのもこの店だった》
星3.33の「金田中」は政財界の要人に愛されてきた名店。歴代首相が愛用していたことでも知られる。せっかく「固めの杯」を交わした5人だったが、この後、一致結束とはいかず、派閥は崩壊していくこととなる。
いつまで続けるのか
食べログの星平均は単純計算で3.53。これら名店を利用するメリットは多いのだろう。
政治家たちからすれば、
「秘密裏に集まる場合、どうしても店は限られる。決して美味いものを食べたいということではない。同業者と深刻な話をしているんだから、味わっているヒマもない」
といった言い分もあるのかもしれない。
実のところ、国会議員の持つ情報には秘匿性の高いものもあるのだから、ファミレスやチェーン居酒屋で会合をするわけにはいかない。議員会館は同業者や記者の目が光っている。
とはいえ、この手の店を日常的に利用する心理の裏には、「自分の身銭ではなく、しょせんは他人の財布から出ている」といった意識が透けて見える、と感じる国民は少なくない。党の金だか派閥の金だか知らないが、もとは血税だという気持ちがないのではないか、ということだ。
料亭、高級鉄板焼、★キャバクラ★、スナックといった「会合場所」が明らかになるたびに、彼らが失うものが確実にある。
その点にそろそろ気づいてもいいのではないだろうか。










