「ステルス値上げ」はあり?なし? 石原伸晃と読み解く“コンビニが映す日本社会のいま”
日本の個人消費の鍵は「食品」にある!?
渡辺:もっと言わせていただくと、増え続けている個人金融資産が2,239兆円もあるので、それを消費に回して経済を活性化させるために、外食も減税するのが良いのではと僕は思っています。
石原:ちなみに議員時代に私が携わり景気への効果を最も感じたのは、定率減税(※1999年に導入された恒久的な減税策の一つ。国の財政状況などを背景に段階的に縮小され、2007年度に完全に廃止された)なんですよね。定率減税は所得税や住民税の一定割合を減税する制度で、たくさん税金を納めている人ほど青天井で戻ってくるようなものでしたが。
渡辺:政府や地方自治体が発行するお米券など金券や今後活用されていくであろうポイントや電子マネーなどはすべて1年とかの期限付きにしてほしいと個人的には思っていますね(笑)。お金だと貯金されてしまうので。
石原:確かに兌換券(だかんけん)は良いアイデアですよね。期限付きだと節約志向の人も必ず期間内に使いますから。
渡辺:GDPの約55%を占める個人消費のうち約3割は食品なので、その市場を活性化させることがとても大切かなと。経済が伸長するし、お金が出ていくにしても幸せな気持ちで支出できるほうがいいと思いますね。少し値段が高いため、手が出づらかった「シャキシャキレタスサンド」を初めて手に取って、ハマる方が続出する可能性があるかもです。
石原:最近、時間によってはコンビニの売り場がスカスカなんですよ(笑)。食品ロス対策などもあるということで、仕方ない部分ことですけど。
渡辺:石原さんはけっこう食にハマりやすいタイプですね。
石原:ハマって、ある時からピタッと食べなくなるみたいなことが、けっこう定期的にあります(笑)。食に関してはわりと保守的なほうというか。
渡辺:もし試したことがなければ、最近の冷凍食品も試してほしいです。ハンパなくおいしくなっているので。
石原:3年ほど前に「ピカール」の冷凍食品を食べて、普通においしかった記憶があるんですが、言われてみるとそれ以来あまり食べていないかも。冷凍食品は何がおいしいんですか?
渡辺:コンビニの冷凍食品は何でもおいしいので、ご自身が好きなカテゴリで買っていただければ。しばらく冷凍食品を食べていない方っていると思うんですが、最近は瞬間冷凍の技術の進化が目覚ましくて、イメージ変わると思います。マグロは釣ったらすぐに、マイナス70度で一気に凍らせて流通させ鮮度を保たれるのでおいしいのと同じ理屈ですね。
石原:冷凍食品の概念を捨てたほうがいい、と。
渡辺:あと、コンビニでも1人~2人用の冷凍食品が充実していて、全体的に価格も手頃です。
石原:シニアや単身者をターゲットにしているところが、コンビニは非常に強いですよね。やっぱりスーパーで買うと、余らせて2日連続で同じもの食べるということもあるので。今度、冷凍食品は買ってみたいと思います。
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記事前編では、石原氏の“シャキシャキレタスサンド愛”と、商品に込められたセブン-イレブンのこだわりを紹介している。
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