石原伸晃が「百何十食と食べた」コンビニ食 セブンの“シャキシャキ”に日本の底力を見る

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『あなたとコンビニとニッポン』石原伸晃×渡辺広明(前編)

 全国5万8,000店舗、年間約162億人が買い物する“コンビニ超大国ニッポン”。老若男女、昼夜を問わずさまざまな人が訪れるコンビニは、その目的や利用方法も人によってさまざまだ。「コンビニとの付き合い方」を覗いた先に見えてくるものとは? コンビニジャーナリスト・渡辺広明氏が、ゲストを招きコンビニについて大いに語り合う──。

 今回のゲストは、元自民党幹事長でジャーナリストの石原伸晃氏(68)。小泉内閣の規制改革担当大臣として、コンビニなどの一般小売店での市販薬販売の規制緩和を推進した経歴もある同氏。コンビニのレタスサンド、とくにセブンイレブンの「シャキシャキレタス」には一家言あるとのことで、今回は大手コンビニ3社のレタスサンド商品を用意しての対談となった。

閉鎖商圏の永田町、議員や官僚がよく使うコンビニは

渡辺:石原伸晃さんとコンビニと言えば、市販薬販売の規制緩和が思い浮かぶんですが、業界団体の反発は当時強かったのでは?

石原:薬剤師会などは私も親しかっただけに厳しかったですよ。なので、最終的に処方箋薬は別というかたちになったんですが、「整腸剤はいいけど、胃腸薬はダメ」みたいな変な話が最初はたくさんありました。

渡辺:確かに処方箋の対応は難しいと思うんですが、24時間営業のコンビニで市販薬を買えると助かる人も多い気がしますね。ドラッグストアでも薬剤師から市販薬を直接対面で買っているわけではないし、薬剤師とコンビニ店舗を遠隔でつないで販売することも技術的には可能なはずなので。

石原:セルフレジになったら遠隔で売れるようにしないとダメですよね。処方箋薬にしても、コロナ禍以降は遠隔医療も本格的に進んでいますから。議員会館にはセブンイレブンは直営店があって、本社を通じて店長さんとやり取りしながら、そこで市販薬を販売してもらった思い出もあります。

渡辺:環境省のあるビルにもセブンがあるんですけど、有料レジ袋の実証とかも最初はお膝元で実施するんですよね。国会や省庁の中のコンビニって、ライバルが少ない閉鎖商圏なので売り上げもけっこう良いんです。永田町の一帯って外に出てもスーパーとかないので。

石原:なるほど。議員会館のセブンは国会議員もよく使っていました。

渡辺:しかも、国会議員の方々のおかげと言っていいのかわかんないけど、夜遅くまで働く官僚の方々も多いので。

石原:(苦笑)。

渡辺:伸晃さんは普段、コンビニでお買い物されますか?

石原:3日に一回くらいはコンビニで買い物しているんじゃないですかね。

渡辺:日本人の平均的なところですね。

石原:ただ、議員会館のセブンの「シャキシャキレタスサンド」は誰よりも食べたと思います。ある時期の昼食の半分以上は、あのレタスサンドと飲むヨーグルトのセットだったので、本当に年間で百何十食と食べていました。

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