「高校に学食あった?」への反応は地域によって大違い…「都立高」はゼロなのに「大阪府立高」は134校で設置のナゾ 専門家は「学食に大きな教育効果」を指摘
「高校生の時、学食で食べたカレーが美味しかった」──こんな“青春の思い出”を持つ人は少なくないだろう。ところが、「高校に学食なんてあるの!?」と驚く人もまた、相当な数に達することをご存知だろうか。さらに高校で「給食」を提供する取り組みを始めている自治体もあるという。高校生は心身共に急成長する時期であり、食事が重要な意味を持つのは言うまでもない。高校生の昼食事情を取材した。(全2回の第1回)
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【写真を見る】学食天国“福岡県”は第2位! 都道府県立高校の“学食”設置割合ランキングは意外な結果に
まずは今、高校で学食の設置状況はどうなっているのだろうか。とはいえ、全国の高校を調査するのは膨大な手間が必要だ。そのため対象を人口順で上位20の都道府県に限定した。
その20自治体の教育委員会に「都道府県立高校における学食の設置数を教えて下さい」と10月から12月にかけてアンケート調査を依頼して回答を得た。私立高は除外したので、これはご承知いただきたい。(註1)
法律上、全日制の高校に学食の設置義務はない。一方、学校給食法は定時制高校における給食提供を努力義務に定めている。そのため学食が設置されている定時制高校は多いのだが、これは小学校や中学校の給食と同じ位置づけのため今回は除外させてもらった。
つまり「学校給食法とは関係なく、全日制高校の生徒に昼食を提供する食堂」が設置されている高校数について20都道府県に回答を依頼したというわけだ。
では、さっそく結果からお伝えしよう。学食の設置割合の順にランキングを作成すると、以下のようになる。
【学食の設置割合と設置校数】
1位 大阪府(91・78%:146校中134校)
2位 福岡県(85・26%:95校中81校)
3位 兵庫県(78・40%:125校中98校)※註2
4位 宮城県(63・49%:63校中40校)
5位 埼玉県(60・60%:132校中80校)
6位 広島県(28・20%:78校中22校)
7位 京都府(27・27%:44校中12校)
8位 神奈川県(16・79%:131校中22校)※註3
9位 群馬県(8・62%:58校中5校)
10位 千葉県(2・54%:118校中3校)
11位 静岡県(2・35%:85校中2校)※註4
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