「高校に学食あった?」への反応は地域によって大違い…「都立高」はゼロなのに「大阪府立高」は134校で設置のナゾ 専門家は「学食に大きな教育効果」を指摘
知っている人が作る料理の有難み
「顔が見える調理スタッフが作ってくれた料理ですからありがたみを素直に感じ、残すことには躊躇すると考えられます。それも含めての『学食は美味しい』なのです。ここで思い出すのは人気コミックの『SLAM DUNK』(註5)です。主人公の桜木花道が高校の学食で『カツ丼大盛り』、『コロッケとサンマと焼きそばとホイコーロー』などと大量に注文する場面で笑った人も多いでしょう。そして注目したいのは、桜木くんは学食の調理スタッフと顔見知りだという点です。栄養バランスの行き届いた小学校や中学校の給食でさえ、調理スタッフと食べる側の交流だけは存在しません。これこそ高校の学食における非常に大きな教育的効果ではないでしょうか」(同・藤本教授)
20都道府県を対象としたアンケート調査では「地産地消のメニュー」や「自由記述欄」などで興味深い回答が非常に多かった。改めて回答の全貌を第2回【福岡県立高では「豚骨カレーラーメン」も! “高校の学食”ご当地メニューは傑作ぞろいだが…「学食天国」大阪、埼玉、福岡でも“学食の存続に危機感を抱く”非常事態に】で詳細にお伝えする。
註1:人口の多い順に1東京都、2神奈川県、3大阪府、4愛知県、5埼玉県、6千葉県、7兵庫県、8北海道、9福岡県、10静岡県、11茨城県、12広島県、13京都府、14宮城県、15新潟県、16長野県、17岐阜県、18群馬県、19栃木県、20岡山県。
註2:営業のための「財産目的外使用許可」を行っている高校数。学食が実際に営業しているかどうかは未調査。
註3:食堂が設置されている校数だが、実際に昼食を提供しているかは不明
註3:県費で運営されている学食の数。この他に外郭団体が運営している学食があるが、静岡県教育委員会は校数を把握していないという。
註5:作・井上雄彦、集英社



