男の子なのに“服はピンク”で“赤ランドセル”…母は「女の子のはずだった」 人妻に迫られて吐き気を覚えた40歳夫のトラウマ
【前後編の前編/後編を読む】妻は不在、子どもは就寝中の自宅で「かくれんぼ」逢瀬 “愛されなかった過去”が暴走させた?40歳夫の家庭崩壊
不倫する人たちの多くは、ホテルで密会する。どちらかが独身でひとり暮らしであれば、その部屋でということもあるだろう。
【後編を読む】妻は不在、子どもは就寝中の自宅で「かくれんぼ」逢瀬 “愛されなかった過去”が暴走させた?40歳夫の家庭崩壊
だが既婚者が自宅に恋人を呼ぶのは御法度だ。かつて既婚の女性タレントが自宅で恋人といるところへ夫が帰宅、ふたりはクローゼットに隠れたもののあえなく発見され、ついに離婚に追い込まれた“クローゼット事件”があった。ちなみに不倫関係だったふたりはその5年後に結婚。子どももふたり生まれて仲良く暮らしているようだ。
当時、筆者の仲間内では「どうして自宅でコトに及ぶかね」という話題で盛り上がったのを覚えている。
里田謙太郎さん(40歳・仮名=以下同)もまた、自宅に女性を引っ張り込み、それが妻にバレて今、大変なことになっていると頭を抱えている人物だ。
「あなたは女の子として生まれるはずだった」
「周りからはもともと女好きみたいに言われているけど、実はそうではないんですよ、僕は」
のっけから意外なことを言った。彼は筆者の友人の友人であり、以前、会ったことがある。そのときも友人は「根っからの女好きだと思う」と言っていたのだ。
「そう見せていただけ。僕の初体験は妻ですから。女性はどちらかというと苦手だった。意識過剰になってしまうところと、母親への嫌悪感から女性を避けたい気持ちと両方あって、いつも揺れ動いていたんです」
彼は首都圏のサラリーマン家庭の次男として生まれ育った。物心ついたときから、母は「あなたは女の子として生まれるはずだったのに」とやたらと赤やピンクの洋服や小物を身につけさせた。ランドセルも赤だったから、クラスの男の子たちにからかわれたこともある。一方で、母は兄を囲い込むようにして大事に育てていた。
「兄には歯列矯正をしたり、目の形がどうとか言って二重の整形を受けさせていたりした。過剰に愛情を注いでいたというより、兄を自分の人形のようにしていてちょっと異常でした。僕が中学生になってサッカーを始めると、もう僕には興味をなくしたようで、それからはほとんどネグレクト状態でしたね。母と兄だけで夕飯を食べてしまうこともしょっちゅうで、父は早く帰れるときは僕にお弁当を買ってきてくれた。でも父は出張も多かったから、僕はよくひとりで食事を作って食べていました。兄も僕も、尋常ではない育て方をされている。そうはっきりわかったのは高校生になってから。友だちの家で夕飯をごちそうになったことがあって」
家族揃って同じものを食べながら、その日にあったことを話す。親子が笑い合っている。その家は3人の子がいて、友人は長男、いちばん下の妹は小学校に入ったばかりだった。父親は幼い娘の焼き魚をほぐしていた。娘も当然のように「パパ、ありがとう」と言っていた。親は子どもにそういうことをするものなのかと、謙太郎さんは衝撃を受けたという。
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