日本の半導体産業を衰退させたのは米国がゴリ押しした「日米半導体協定」か――「地経学」の視点から考える
アメリカは関税、ロシアは天然ガス、中国はレアアース――大国が経済を武器化する時代が到来している。そんな時代において、あらゆる産業に必要とされる半導体は、経済安全保障上の切り札にもなりうる重要なアイテムである。
しかし、かつて半導体王国だった日本は凋落し、地経学上の大きな「武器」を失ってしまった。国際政治学の第一人者、鈴木一人・東京大学教授は、日本の半導体産業が衰退した理由について考察している。鈴木教授の新刊『地経学とは何か 経済が武器化する時代の戦略思考』(新潮選書)から抜粋して紹介しよう。...

