24歳元地下アイドルを殺害した被告に懲役16年 半年間のパパ活に「退職金全額6000万円」を注ぎ込んだ「富士ゼロックス」元社員57歳の常軌を逸したリタイア生活

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10万円から15万円に値上げされた「伊豆旅行」

 石川被告は、Aさんとこうした関係を続ける一方、出会い系サイトを通して「アスナ」「ナミ」「カリン」「せりちゃん」「ゆうか」「めろち」「ゆうら」「ゆあ」を名乗る女性8人にも接触していた。性交した女性には「今日はありがとう。とても気持ちよかった」とメッセージを送っていた。

 24年1月に入ると、石川被告からAさんに「お泊まりしたい」と伊豆旅行を提案。Aさんは「10万円ならいいよ」と返していたが、1月29日になると「15万円」に値上げされた。事件3日前の1月29日、Aさんは「明後日までに10万円必要」と送り、石川被告がそっけない返事をすると「もういい」と返信。石川被告は「(伊豆旅行代として)前払い10万円ならいい」と送信したが、その後ケンカになり、Aさんが「もうアキラくん、あてにならないからアプリで(援助交際して)稼ぐ。伊豆には行けない」と送ると、石川被告は「なめているのか」「お金ないと相手してもらえないのは惨め」などと返していた。

 前日の2月1日にはAさんから「フィギュア売りに行くの?」「売れたら4、5万円ちょうだい」と送信。最後のやり取りは、Aさん「アキラくん何時に行けばいい?」石川被告「2時にしよう」だった。

 そしてAさんは2日午前1時頃、石川被告の自宅を訪問。2人はコンビニで買い物をした後、タクシーに乗って事件の起きたホテルへと向かったのである。

 後編【「金ないなら日雇いで働いて」に逆上して24歳元地下アイドルを殺害 裁判で「2500万円貢いだパパ活」を「真剣交際」と語った元富士ゼロックス社員57歳】では、被告人質問の模様や最愛の娘を失った父親の意見陳述について伝えている。

 Aさんは10代の頃、ダンスの専門学校に通い、地下アイドルグループに所属するも、グループの人間関係に悩んで脱退。夜遊びに大金を注ぎ込んだり、自傷行為が露見し、うつ病やADHDと診断されていた。

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