「秘書を長時間怒鳴り続ける事件が」 高市首相の夫の“言動”が波紋 「脳梗塞で倒れたが、現在は回復」

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「麻生氏は不快感を抱いている」

 高市首相が憂慮すべき事案は他にも。政治部デスクが言うには、

「高市氏は首班指名に向けた多数派工作の一環として、参政党や日本保守党にも支援を要請しました。問題は、その一方で麻生太郎副総裁(85)も同時期に、衆院院内会派の『有志・改革の会』(現在は解散)に協力を求めていたことです。たとえ苦境にあったとはいえ、高市氏が少数政党に独断で働きかけたことに麻生氏は不快感を抱いています。トランプ氏だけでなく、政権最大の後ろ盾である麻生氏のご機嫌こそ取っておく必要があると揶揄する向きは自民党内に多い」

 だが、今の高市首相には余裕などない。先の自民党関係者が言う。

「高市首相はトランプ対応などに追われていたせいか、連絡が取れない状態が一時続いていた。ある政権幹部が政務の関係で直接確認したい件があり、メールを送ったのに返信はなし。携帯にかけても折り返しがなかったみたいで。結局、その幹部は官邸スタッフを通じ、ようやく本人から返答を得られたそうです」

人事を巡って不満が

 さらに、党内からはある人事を巡って不満が沸き起こっている。

「自民党は、選挙制度改革を議論する『選挙制度調査会』について組織改編する調整に入りました。改編にあたっては、逢沢一郎会長(71)を交代させる案が浮上しています」

 とは政治部記者。

「逢沢氏は、自民党が日本維新の会と結んだ政策合意で“衆院定数の1割を目標に削減する”としたことに異論を唱えました。自身のSNSに『自民、維新でいきなり定数削減は論外です』と投稿したのです。逢沢氏が交代するとなれば“事実上の更迭だ”“自由闊達な議論を尊重するのが自民党の伝統ではなかったのか”と反発する声が党内に広がっています」(同)

 一方、維新の藤田文武共同代表(44)は「臨時国会で定数削減の法案が提出されなければ、連立離脱も辞さない」という強気の姿勢を見せている。

 気がかりな維新の意向。政治ジャーナリストの青山和弘氏に聞くと、

「定数削減法案は臨時国会に一応提出されると思われますが、成立の見通しは立っていません。維新側は、来年の通常国会に持ち越されても、了承する可能性はあります」

 なぜなら、維新の本命はそこではないからだ。

「維新の“本丸”は、連立合意文書からも明らかなように副首都構想です。定数削減については“25年臨時国会において議員立法案を提出し、成立を目指す”とし、あくまで目標だと位置付ける一方、副首都構想については“26年通常国会で法案を成立させる”と明記されており、本気度が明らかに違います」(同)

 さらに続ける。

「高市内閣の支持率は高く、調査によっては7割を超えています。高市首相の頭の片隅には当然、“解散”の2文字がよぎっているはず。ただし維新が絶対に嫌がります。維新は最短でも来年の通常国会で副首都構想関連法案を成立させ、会期末に解散というシナリオを描いているでしょう」

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