「8割が連立離脱を高評価」の世論調査に愕然とする「創価学会」 「選挙で大打撃を受けるのは自民よりむしろ公明で…」

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離脱は決定事項だった

「少なくとも6日以前には結論が出ていたはずです。6日には創価学会の原田稔会長と創価学会インターナショナルの理事長でもある谷川佳樹主任副会長が渡米しているからです。彼らは連立離脱を決定した上で日本を発ったと考えるのが自然です」(山田氏)

 その時点ではまだ、政治とカネの話で話し合いが止まったままだったはずだ。

「斉藤代表は10日、企業・団体献金の規制強化を提案したものの折り合いがつかないので連立離脱となったと説明しました。かたや、高市さんは『3日待ってくれ』とお願いしたものの一方的に離脱を伝えられたと言っています。高市さんはまだ総裁になったばかりですから、党内の意見をまとめるにはそれなりの時間がかかるはず。ところが、公明党はわずか3日も待とうともしなかった。政治とカネの話は道具にすぎず、最初から結論ありきだったと考えていいでしょう」(山田氏)

 高市氏はこの日、「総裁が私でなかったら連立離脱はないのか」と尋ねた。これに対して公明党側は「誰が選ばれても同じ」と答えたという。

「しかし、斉藤代表は後に『石破政権なら離脱はなかった』とか『小泉氏が(総裁に)なっていたらここまでのことにはならなかった』と発言しています。さらに、自民と維新の連立で高市首相が誕生し、所信表明を行った際、斉藤代表は“独裁”とまでケチをつけました。学会はよほど高市氏のことが嫌いなんでしょう」(山田氏)

 何がそんなに嫌いなのだろう。

出馬を諦めた公明議員も

「やはり右派ということでしょう。平和の党を標榜する公明党ですが、安倍内閣の時に集団的自衛権の行使を容認し、学会員からの反発も大きかった。安部晋三元首相の後継者を自任する高市さんでは協力できないということでしょう。学会とパイプのある中国共産党の意向もあったはずです。6日には呉江浩・駐日中国大使が、斉藤代表に会うため議員会館を訪れています」(山田氏)

 ところが、その高市内閣が歴代5位の高支持率(読売新聞・世論調査)で大人気なのだ。

「自分たちが連立を離れたことで高市内閣の人気が上がっていることがショックで、衆院選の小選挙区から撤退したほうがいいのではとの声も上がっています」(山田氏)

 実際、公明党衆議院議員の佐藤英道氏は28日、次の選挙では北海道4区からの出馬を断念すると表明した。佐藤氏は5期にわたり比例北海道ブロックで当選を重ねてきたが、今年9月、次の衆院選では選挙区から出馬すると発表していた。北海道4区で当選してきた自民党の中村裕之氏が比例に回るという約束ができていたためだ。

「自公連立では選挙協力がありましたが、政権から離脱したため公明党も自民党からの協力が得られなくなりましたからね」(山田氏)

 困るのは学会票頼みの自民党ではないのだろうか。

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