「抱き合わないで踊るダンスは、お互いに相手を値踏みする」──五木寛之の記憶に残る“昭和新宿の夜の熱気”

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【全5回の第4回】

「抱き合わないで踊るダンスは、お互いに相手を値踏みする」――昭和のダンスホールには、そんな“勝負の空気”が漂っていた。

 昭和7年生まれの作家・五木寛之さんは、戦前・戦中・戦後を通して「昭和百年」の大半を生き抜いてきた人物だ。

 そんな五木さんが語る昭和の記憶には、“街の息づかい”が詰まっている。

 最新刊『昭和の夢は夜ひらく』(新潮新書)から5回に分けて紹介する本企画、第4回は、昭和30年代の新宿で体感したダンスホール文化と、青春の熱気がほとばしる一篇。...

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