アパートの一室に囚われた10代少女 “監禁仲間”から去り際に託された「お守り」に入っていた驚愕のモノ【川奈まり子の百物語】
【前後編の前編/後編を読む】監禁少女が残した「ペンダント」は救済か呪いか 男たちに“痛みの報い”をもたらしたのち、持ち主が選んだ結末は【川奈まり子の百物語】
これまでに6,000件以上の怪異体験談を蒐集し、語り部としても活動する川奈まり子が世にも不思議な一話をルポルタージュ。今回は、10代の異常な記憶を背負った女性を紹介する。
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――人が人を飼うことが許されるのか? いや、許されるはずがない。
自明の理だと思われるが、そんな悪魔的な行いをする者たちも残念なことに存在することは事実だ。
たとえば過去、埼玉県朝霞市で起きた少女誘拐監禁事件。この事件は当時中学1年の女子生徒が誘拐されて約2年後に保護され、容疑者は未成年者誘拐や監禁致傷などの罪で懲役9年の実刑判決を受けたものだ。
海外にも類似の事件はあり、被害者の多くが若い女性や児童である。
このように人が人を監禁するなどけっしてあってはならないことだが、私は個人的に、意外なほど身近に起きているのではないかと疑ってきた。
それというのも、2000年頃、A子V女優のKさんから「デビュー前に1年ぐらい監禁されていた」と直に聞いたからだ。
重い打ち明け話
Kさんによれば「付き合っていた男と仲間数人によって、マンションの1室に閉じ込められ、そこで客を取らされていた」とのこと。
撮影の合間の休憩時間に、その場に居合わせた3~4人で、なぜか身の上話をしあう流れになったが、思いもよらない凄い話を打ち明けられ、私たちは困惑のあまり静まり返ってしまった。
監禁されて売春を強要されていたというだけでも言語道断で、しかも、その終結も闇が深かったのだ。
「でも、あるときスカウトマンがお客さんとして来て、私を助け出してくれたんです」
と、彼女はこともなげに言ったのだが……。
男たちと件のスカウトマンはグルだったのでは? そうでなくとも人身売買されたということになるのでは……と、こんな話を聞けば、誰しも考えるであろう。
だがKさん自身は少しも思い至っていないようで、20歳前後という彼女の年齢を鑑みても異常に幼い口調や表情とあいまって、胸が痛んだ。
彼女は実の家族からも虐待を受けていたと言い、たとえ逃亡できても帰る場所がなかったので「女優になれてラッキーだった。今は幸せ」とも語っており……。
地獄の底にも幸福が存在するのか。そんな考え方もあるかもしれない。しかし現在の私だったら、彼女の状況を見過ごしにはできなかっただろう。
これは言い訳だが、当時の私は無力で、知識もなく、ただ衝撃を受けるばかりであった。
今回は、かつてこのKさんと似たような境遇にいたという女性から寄せられた奇妙な体験談をご紹介しようと思う。
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